2010年6月6日日曜日

「Articulation skill」の重要性 --- Part.3      〜「聞き返してはいけない」、「言い直してはいけない」のルール

「Articulation skill」の重要性 --- Part.1
「Articulation skill」の重要性 --- Part.2


「Articulation skill」の重要性 --- Part.3は、さらにこのスキルの
定義、重要性を掘り下げて考えてみたい。

現在自分の英会話における悩みは、今まで基準にしてきたことが、
自分の必要とするコミュニケーションにおいて、間違っていたことに
気づいたことである。いままでの英語におけるコミュニケーションの
基準は、

「理解できればいい」、「伝わればいい」

であった。

たとえば、誰かと会話をしている時に、ちょっと分からないこと、
聞きそびれたたことがあれば、「ん?それどういう意味?」や、
「それってこういう意味で良いの?」、「もう一度最後の部分
繰り返してくれる?」で、仮に一度目で聞き間違えていたら解決
できる。

相手に何かうまく伝わらなかった時は、言い方を変えたり、相手が
確認のために聞き返したらもう一度きちんと説明すればよいのである。

「分からなかったら聞き返せば良い」
「伝わらなかったら言い直せば良い」

の基準で、いままで日常生活も、仕事も不自由がなかった。それゆえ、
そこから向上が必要なコミュニケーションがあるということにも、
いままで気づかなかったのだと思う。しかし、それでは色々な場面で
コミュニケーション力が足りないということに気づいた。

リーダーの仕事をしだすと、いろいろと会社のミーティングに参加
し始める。そこにいるのは、全員コミュニケーションのエキスパート
達である。そして、その場でディスカッションされる内容は、日本語
でも説明が難解なテーマも多々ある。さらには、ミーティングが重要
になればなるほど、時間に限りのある連中も集まる。

大勢の時間を拘束するミーティングにおいて、やはり会話の流れ
をコミュニケーション力不足のせいで止めるのは当然NGである。
一対一の会話とは少々様子が違ってくる。つまり、

「分からなかったら聞き返せば良い」
「伝わらなかったら言い直せば良い」

の英会話では、こういったミーティングではコミュニケーション力
不足となってしまう。説明が難解な内容を、一発で、簡潔に伝えら
れなくてはいけないのである。

「あいつをミーティングに含めると、面倒くさい」と思われたら
リーダー失格である。これではそのうち会議に呼ばれなくなって
しまうこともあるだろう。

さらには、自分の業界は、映像を言葉で伝えなくてはならないので、
余計大変である(苦笑)。これは正直、第二外国語ではかなり難しい。

現在のもっぱらのテーマは、「理解できればいい」、「伝わればいい」
の英会話から、「説明が難解な内容を、一発で、簡潔に、前準備無し
で伝える」

へ、向上する事である。当たり前のことなのだが、会社のリーダー
達はみなこれができている。これが英語の環境でリーダーに求めら
れるArticulation Skillなのである。

このスキルを意識しだしてからは、友達との会話や、レストランでの
注文など、繰り返しが許される場においても、「伝えたい事を一発で
簡潔に伝える」ことを意識するようにした。

「聞き返してはいけない」
「言い直してはいけない」

のルールを日常会話に入れるのである。そして、これらを練習する
ためには、いかに外国人と日常生活をするのが大事かということも、
書き足しておきたい。

英会話のスキルを向上したい方々には、ぜひ「聞き返してはいけない」
「言い直してはいけない」のルールを試してみてほしい。日常会話が
ある程度できる様になって来たら、早い段階で実践しだすことを
オススメする。自分の様に、長い間このArticulationを意識せず
会話をしてくると、あとでツケが回ってくると思う。

自分ももっと早くに実践していたらなあと、思う。


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