2008年12月31日水曜日

Steak & BJ

さて、"Steak & BJ"、このタイトルをみて笑っている人はどれ
ぐらいいるだろうか?

ひさしぶりのおとなの英語の読み物を書いてみたい。

自分も、この表現を聞いたのはつい最近である。初めて聞いた時は、
「なにそれ?」であった。非常にアメリカらしい表現とも言えるかも
知れない。

実はその後、友達数人にこの表現を聞いたところ、アメリカ人でも
知らない人も結構いた。ネットの情報によると、この表現が知れ渡った
のは2002年あたりということなので、表現としても比較的新しい
のだろう。

日本語訳は、「ホワイトデー」になる。ますます分かりにくい
と思う(笑)。

まずこの表現の意味の前に、予備知識としてアメリカのバレンタイン
デーの仕組みを書かなくてはならないと思う。

こちらのバレンタインデーは、日本での女性が男性にチョコレートを
あげる、アプローチするといった形ではなく、基本は、男性が女性に
対して花をあげる、プレゼントをあげる、ロマンチックなことを
する、ディナーをセットアップする、といったことをする。カップル
の場合はお互いにプレゼントをあげ合うという形もよくあるが、

日本:   女性 ー> 男性
アメリカ: 男性 ー> 女性

という図で良いと思う。

自分のアメリカ人の友達の言葉を借りると、

「バレンタインデーは、おなじHの為に、いつもより労力が
かかる日」

と説明していた(笑)。

話を戻すと、ちなみに、ホワイトデーという表現もイベントも、
アメリカには無い。少なくとも一般的に認知されたものはないと
思う。

そして、まだバレンタインデーしか無かった頃に、バレンタインデー
が男性が女性に対して、女性の好きな事をするという日なのに、

「じゃあなぜ女性が男性に対して、男性の好きなことをする日
はないのだ」

と言った人が出現し、女性が花やお洒落な食事や、ロマンチックな
デートが好きなのであれば、男が好きなものは"Steak & BJ"だ!
といったことらしい。

つまり、"Steak & BJ"とは、女性がバレンタインデーのお返しに、
3月14日にあげる物のことをさし、3月14日のことを、
"Steak and B.J. Day"とも言う。

ちなみに、BJとはBlowjobの略で ( yahoo!辞書の日本語訳 )、
アメリカでは男の好きな物の代表例は、ステーキとBJというのが
面白い。

fly high

おとなの英語第一回目は、先日聞いた面白い英語表現。

これは英語がネイティブの人でも人によっては知らない
表現なのですごく面白い。

"That guy is flying so high" (あいつはかなり空高く飛ん
でいる)

この文章のみだと色々な意味が想像できると思うが、
この表現を初めて聞いたときに話の流れから意味を
理解するのには苦労しなかった。

流れとしてはこんな感じだった。

A: あの子彼氏いるの知ってるのか?あいつ
B: ああ知ってると思うよ。でもやつ的には多分関係ないんじ
ゃない?
C: でもその彼氏ってかなりいけてないんじゃなかったっけ?
B: そうそう、"That guy is flying so high"

この「空高く飛んでいる」と言われてしまったのは、
いまとある人に狙われている(笑)女の子の、現彼の
ことである。

つまり、この表現はどうやら不釣り合いなカップルの
立場の弱い方をさすものらしい。

気になったのでこの表現は男性のみをさすのかと
聞いた所、男女両方に当てはまるらしい。

この会話の内容が良い悪いは別として(というか、
この内容が不愉快に感じてしまったひとは、「おとなの
英語」の読み物は読まない方がよいかもしれない(^_^))、
面白いスラングである。

2008年12月30日火曜日

[読み物タイトル] なぜ日本人は外国が(外国人が?)ニガテか?(歴史編)

なぜ日本人は外国が(外国人が?)ニガテか?
歴史的な背景を考えてみる。

[読み物タイトル] なぜ日本人は外国が(外国人が?)ニガテか?(経験編)

なぜ日本人は外国が(外国人が?)ニガテか?
海外で働いている経験からおもうことをつらつらと。

[読み物タイトル] カルチャー勉強(応用編)

カルチャー勉強「政治編」。上に上がる、リーダーになるにはカルチャー勉強がもっと重要。
具体的にはどういうことか?

2008年12月13日土曜日

ショートプロフィール

坂口亮

1978年東京都生まれ。

ハリウッドVFX業界でインターンから20年キャリアを積み、現在はアメリカ・カナダ・ドイツ・イギリス・韓国にスタジオを構えるスキャンラインVFXにてVFXスーパーバイザー及びCGディレクターを務める。

VFXスーパーバイザーとして映画、ドラマ制作のプリプロ、プロダクション、ポスプロに関わりVFXの統括、CGディレクターとしては会社の技術管理、スーパーバイザーの教育など会社のスキルアップにも貢献している。

第80回アカデミー賞科学技術賞受賞、視覚効果協会VESアワードノミネート、アカデミー会員。

日本のカルチャーを持つものとして,国際環境で強いリーダーシップを発揮できるように日々試行錯誤を重ねる。

2008年2月20日水曜日

アメリカンジョークに対する基本姿勢 Part. 1

「移民局からの電話」へ戻る

他人:「あれ、お前のボールが1つか2つ足りなくないか?」
自分:「え?そんなことないよ」
他人:「俺がいない間にズルしたんじゃない?」
自分:「数え間違えじゃない?」
他人:「ははは、落ち着けよ、おまえ、冗談だよ」
 
この「他人」はその日、バーでたまたま雑談をしていた相手で、
アメリカ人である。当然自分とその人は初対面であり、他人である。
上の会話は、バーで彼とビリヤードをやっていた時の会話である。

この日は、アメリカンジョークに対する基本姿勢をなぜか
忘れていた。相手が初対面のため、奴(笑)のジョークに
対する姿勢が把握できていなかったからかもしれない。
むかつくのは、外国人の中に、このように一つでも
ジョークを拾えず、対応できないと、すぐさま上目線で
話をしだす輩が結構いるということである。

アメリカで生活している日本人で、この経験に共感できる人は
結構居るかもしれない。これはもしかしたら男のエゴの話で
女の人には当てはまらないかもしれないが、雑談の中で、冗談を
言い合い、相手が自分の冗談を見抜けずまじめに対応すると、
「こんなジョークについてこれないのか、だから俺の方がお前より
クールだ」的な態度を取る奴がいる。

「お前らは小学生か?」

と言われるかもしれない。そのとおりである。認めたくないが、
どこの国でも、このように男の間ではある種の縄張り争い的な
事がびみょーに行なわれる事がある(笑)。特にバーなどのSocialな
場においてはその傾向が強い。

我々日本人は、基本的にアメリカンジョークに弱い。というか、
対応に慣れていない。「How's it going?...」の記事でも書いたが、
会話のやりとりにおいて、カルチャー的に日本人はアメリカ人より
かなり「まじめ」である。アメリカにきて間もないころは、この
アメリカンジョークのカルチャーに慣れていない為、我々は
どんな冗談でも、冗談と気づかずまじめに返答する。

さらに、アメリカンジョークのやっかいな所は(というかむしろ、
これがアメリカンジョークの本質であり、美学である)、みな平気で
冗談を真顔で言うのである。可能な限り、あたかも冗談でなく、本気
で言っているようにすることが、より「良い」アメリカンジョークなの
である。

これでは慣れていない人は、分かるわけがない。奴らは嘘に聞こえない
様に、わざと本当っぽく言う努力をしているのである。そしてそれを
理解できないと、上目線で話されたのではやってられない。「真顔で
まったく冗談ぽく言わないんだから、分かるわけないだろ!」
「どうやって見分ければ良いんだ!」と思うであろう。

ジョークについていけないと、上からみられるというのは、上で書い
た男同士の縄張り争いの的な場においてのみで、稀なケースである。

しかし、ここのカルチャーは、ジョークの通じない相手に
は、"One lacks a sense of humor"(ユーモアの無い人)
と言い、このユーモアはここのカルチャーの大きな一部であるため、
そこから派生して「社交性の無い」「まじめすぎる人」
「楽しくない人」というレッテルを貼る傾向がある。ここは
とんでもないカルチャーである(笑)。

もちろん面と向って言うわけはないが、実際に冗談に対応できない
人に対して、外国人がこのような表現をしたことを何度も目にした
事がある。

その日バーを出たあと、自分に再度言い聞かせた。仮に初対面の他人
であれ、アメリカンジョークに対する基本姿勢は変えなくてよい、と。

「アメリカンジョークに対する基本姿勢 Part. 2」に進む

2008年1月23日水曜日

移民局からの電話

これはもうずいぶん昔の、インターンで働いていた頃の
話である。

ある日の朝、会社に着くとデスクの電話の留守電ランプが
ついている。

留守電を聞くと移民局からであった。年配の方で「あなたの
書類に関して確認事項があるので移民局に連絡してくれ」と
いった趣旨のメッセージであった。

我々外国人労働者にとって、移民局、ビザに関することは
何であれ真剣に対応しなくてはならないため、即座に会社の
人事に連絡し、移民局の連絡先を聞く。

移民局に電話し、留守電の趣旨を伝え、自分の名前、
パスポート番号を教える。担当者は調べるからちょっと
待ってくれと言う。5分ほど待つと、その担当者は
「申し訳ないがそのような確認事項は記録には無い」と言う。

ビザに関することは何であれ軽くはとれないので、今朝連絡が
あったばかりで、念のため再確認してくれと頼む。さらに5分
ほど担当者が調べてくれたのだが、やはり手違いであると
言われる。礼をいい自分は電話を切った。

困惑するなか隣の部屋に行き、同僚に朝の出来事を伝える。
ビザに関する事であるので心配であると。

すると同僚の一人がちょっとその留守電を聞かせろと言う
ので、同僚を電話まで連れて行き、保存されたメッセージを
聞かせると一言、「これジョンじゃん、声聞けば分かるだろ...」
と笑われる。ジョンは20代のアメリカ人で、メッセージは
彼が年配のふりをして声を変えて残していたのである。

自分は唖然とした。何に対してかと言うと、このジョンという
同僚の悪質なジョークもそうだが、むしろそれを一言で大した
ことではないように笑ってかたずける、留守電を聞いてくれた
友達の反応にである。

それでもそのジョークの深刻さ(というより深刻で無さ)
が腑に落ちなかったので、友達数人にどう思うか聞いてみた。
すると、「引っかかる方が悪い、そんな事普通信じない
だろう」が主流だった。でもさすがに外国人に対して移民局は
度が過ぎるだろと聞き返すと、「まーそうだけど、ジョンだろ、
しかも声聞けば年配のふりしてるのバレバレじゃん」と、
やはり悪いのは自分のようだ。。。

ここまでひどいジョークはそうはないが、(という
より、再度考えると、今まで10年ほど外国人と過ご
して来て、これほどのものはそれ一回きりである。)
軽い害の無いものであればジョークは日常茶飯事である。

ちなみに、基本はジョークをふっかけてくるのは相手が
自分に愛着を持っているからである。ここは理解しておいた
方が良い。(ただし、ジョンのケースも本人はそう言って
いるが、そこは自分はずっとジョークとして許さないつもり
である(恨笑))。

通常は悪意はもちろんなく、自分を見下しているわけで
もない。たまに日本人に、「外人のジョークはおれを
なめているのか?」と聞かれる事がある。これは間違いなく
言えるがそうではない。そういう場合は「いや、逆で、それは
自分を気に入ってくれている証拠だよ」と答える。
むしろ、自分の周りが自分に対してあまりジョークを
言ってくれない状況があるとすると、そっちの方を気に
した方がよいかもしれない(笑)。

さて、自分がアメリカンジョークを理解する必要があると
思う理由は3つほど有る。

1. 自分の身を守る為、混乱しないため、コミュニケーションを
  スムーズに行なう為。

2. より生活をエンジョイするため

3. より良いリーダーになるため

(1)、(2)、(3)、全て誰でも考慮した方が良いとは
思わないが、やはり海外で生活する為には(1)は必要だろう。

その為には、アメリカンジョークにに対応するため、
基本的な知識と、対処方法、基本姿勢を学んだ方が
良いと思う。

この読み物では、上の(1)、(2)、(3)を掘り下げて説明する。

「アメリカンジョークに対する基本姿勢 Part.1」へ

2008年1月5日土曜日

[読み物タイトル] Social skills(社交性)はかなり大事!

アメリカでの生活において、Socializing (社交的になること)と
Social skills(社交性)はすごく大事である。具体的には?

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