2009年1月4日日曜日

自分の知人をパーティで見つけたら...

「ドアの話」に戻る...

今まで目にして来たGentlemanな行為の中で、自分が感心した
ものをもう一つ紹介する。

こんな状況を想像してほしい。自分が、会社仲間の集まる
何らかのパーティに参加しているとする。その場には自分と、自分の
Significant Other(旦那、奥さん、彼氏、彼女の総称)と一緒に
参加しているとする。

そんななか、パーティーに遅れて一人の男性が到着する。彼は
会社の仲間のため、自分は知り合いであるが、Significant Other
はこの男性との面識が無いとする。自分はパーティ会場の入り口と、
カクテルの用意されているキッチンとの間に立っており、たった今
入って来た知り合いは、とりあえず飲み物をとりにキッチンに向う。

向う途中に自分と知人がすれ違うのだが、到着したばかりでキッチン
に向っているので、そこで立ち止まりじっくりと話し込む状況では
ない。

まず自分とその知人はかるい挨拶をする。そしてその知人が
自分のSignificant Otherの存在に気づく。そこでその知人の
とる次の行動がすごくその人のGentlemanの心得を表すと思う。

パターンとしては4つほどある。(ちなみにこれはタイミング的に、
自分がその知人にSignificant Otherをまだ紹介していないと仮定する。)

1. Significant Otherの存在に気づくが、見てみぬふり、もしくは
「ちらっ」とだけSignificant Otherをみる。いわゆる「チラ見」である。

2. "Hi"(こんにちは)と一言挨拶する。ただこれはどちらかというと、
失礼に当たらないように最低限の挨拶である。きちんと笑顔で言わ
なかったり、言い方によっては、ついでの挨拶に見えてしまうかも
しれない。

3. "Hi, I'm ~, I work with ~"(こんにちは、〜です。〜と仕事をして
います)といった風に自己紹介をし、笑顔を忘れず自分から手を差し
伸べ握手をする。ついでな感じではなく、きちんとSignificant Otherに
自己紹介をする。

4. (3)に加え、"Are you enjoying the party?"(「パーティを楽し
んでいる?」)と一言小話をする。

この状況で、自身の知り合いと話をする際に、(4)ができている人は
意外に少ないのである。

ちなみにこういった状況はよくあるわけで、パーティであろうが、
ランチであろうが、仮に自分が男性であるとすれば、一緒に
旦那や彼氏の仕事仲間の集まりに行っている女性側からすれば、
自分の知り合いの集まりではないため、奥さんや彼女はその
場では部外者であり、第三者の気分になるだろう。

この設定においては、知人のSignicicant Otherと話を
しないことは無礼にはあたらないが、そのような状況での
女性の置かれた立場を配慮し、一言でも小話をしてくれると、
本人としては気持ちがよいであろう。そして、その配慮ができ
るのはすごく大人の行為であると思う。

これを初めて目にしたとき自分に当てはめてみた結果、(1)では
無かったが恥ずかしながら(2)であった。。。こういった状況で
自分はやはり知人のSignificant Otherにまできちんと会話を
派生させていなかった。

さらにもうちょっと極端な例を挙げてみる。

昨年の科学技術賞の授賞式に出席していたとき、自分は会場
前方の受賞者テーブル、会社の他の知り合いの人たちは
後方のテーブルに座っていた。

途中で会社の知り合いが何人か自分達の座っているテーブルに
「おめでとう」を言いに来てくれる。自分達は席に座っており、
相手からしたら短い立ち話である。

そんな中、自分と一言話をする際に、横にいるSignificant Other
にきちんと自己紹介をし、小話までしてくれた人が一人だけいた。
その場には会社のリーダも数多くいた中、一人だけであった。
話を簡潔にするため彼を「A」とする。

授賞式という極端な設定では、受賞者に会話が向かうのはごく
自然な事であると思う。そんな中、きちんと隣にいるSignificant
Otherが第三者にならないようにと、この状況でも会話の配慮を
しているのは凄いと思った。当然その「A」と彼女はその場が初対面で
面識は無い。

ドアの話と同じだが、自分が「おっ」とおもうGentlemanの
行動は、多くの場合、会社のリーダー達にみうけられる事が多い。

「A」は、2006年にデジタルドメインを買収した現オーナー
の一人である。


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