2011年12月4日日曜日

ジェントルマンリスト

今までに海外で働く上でGentlemanがどうして大事であると思うか、リーダーシップとどういう関係があると考えるか、自分がいままで見てきて感心したGentlemanである行動の例等は、このブログのいろいろな所で取り上げているテーマである。欧米社会で仕事を初めてもう十年以上になり、Gentlemanshipのことを考え始めてからもずいぶん経つ。その十数年のなか、いくつか気づいた事がある。

まずはこんな経験談から。

以前会社で友達と会話をしていると、少し先に重たいカートを押している女の子が通りかかる。会話しながら頭で「ああ、助けてあげなきゃ」と思っていると、自分の友達が既に動いておりカートを押してあげていた。

ひとつ気づいたのが、ジェントルマンとはその行動ができるできない、するしないではなく、無意識でも周りの人を配慮した行動が習慣的にできる人を指すのだとそのとき思った。

自分はそれまで、ジェントルマンの行動ができる人をまねし、その行為ができれば良いと考えていた。もちろんそういった教育を受けていない自分など日本人にはそれが第一歩であるが、するしないに焦点をおくのは少し違っていたと今は思う。体がとっさに反応するぐらい習慣になっていることが大事であり、意識的にやっているひとでも、これが無意識的にできているかどうかは自身が一番よく分かっている。

そして、ストーリーテリングの体得の話とちょっと似ているが、ジェントルマンの行動を意識して一つ一つやっていく目的は、いずれはそれらを体が覚えて応用が利く様になり、無意識でも上のような行動ができるようになる事であると思う。

ではどこから始めるか。これは自分が10数年前に欲しかったリストである。このリストは、現代の、自分の生活範囲のなかで、ジェントルマンシップが文化に浸透している様々な国から来た人を観察して判断した物である。なので逆にこのリストがおかしい、もしくは甘過ぎ、という生活環境もあるであろう。あくまで一つの参考としてである。

自分の生活環境には年齢で言えば10代後半から、50半ばぐらいまでの年齢層がおり、平均で言うと20前半から40半ばぐらいであろうか。国籍はアメリカ、カナダ、ヨーロッパ全般、アジア、中東、南アメリカ、アフリカ、オーストラリア、と、ハリウッドの映画産業は本当に世界中から人が集まって来ている。

また、エンジニアからアーティスト、人事やマネージメント、経理、ビジネスマン、弁護士、プロデューサー、制作スタッフ、VFX業界はありとあらゆるバックグラウンドのひとが集まって仕事をしている場の為、考えると自分の生活環境での10数年のジェントルマンシップのサンプルは、もしかしたら一般論としてそんなに悪くないのかもしれない。

うんちくはこれくらいにして、Gentlemanshipの身に付いている人から見て取れる基礎事項のリストは:

ドアを誰にでも開ける
*どこかに入る、出るときは自分が最後(エレベーター、知人の家、公衆トイレなど)
*レストランでは奥側の席に子供、女性、お年寄りをリードする
*レストランでは子供、女性、お年寄りに先にオーダーしてもらう
*食事(ドリンクの場合も)はオーダーが全員分がそろうまで手を付けない
*歩道では子供、女性、お年寄りより自分が道路側を歩く
*子供、女性、お年寄りの重たい物をもつ
*子供、女性、お年寄りが自分の目につく範囲でなにか手が必要そうな場合、そこまで行って聞く(これは場合によっては男性に対してもか。。。)
*自分のゲストを人に紹介する
相手のゲストに自分を紹介する
*男友達といる時に、その場に友達の彼女、奥さんがいる時は友達だけと話すのはNG
*自分が座っている所に誰かが自分に会いに来たら立って挨拶をする(特に自分が座って相手に対応する状況の場合。例えば仕事のデスクに座っている時だれかが自分を訪ねて来た場合や、一対一で食事をするとき相手が自分より後から到着し(男女かまわず)、自分が先に座って待っている時など。)
*ちょっと遠くでも車いすやお年寄り、子供を抱えている人がドアをくぐりそうなのが目についたら、今自分のやっている事を中断してそこまで移動してドアを開ける
*社交性がある

ぱっと思いつくのはこれくらいだが、今後もっと思い出したらこのエントリーに付け足していく。

さて、自分がこれを全部習慣でできているかというとそんなわけは無く、日々意識しながらやろうとしている事である。海外に出て来たばかりの人にはもしかしたら参考になるかもしれない。

テーブルマナー、エチケット一般、ジェントルマンシップ、とまざっているかもしれないが、それは区別する必要は無いのではと考える。日常生活の中で目につく事のリストである。

そして重要なのは、このリストに何が欠けているかではなくて、これらを繰り返し意識してやっていくうちに、無意識でも体が反応するぐらい習慣になったときは、それの応用でリストに無いものでも自然とできる様になる事である。

最後につい最近感心したジェントルマンの行動を一つ紹介する。

自分の母親が以前ロサンゼルスに訪ねて来た時である。うちに着いた母親の荷物は一階の駐車場の階段の下に置いてあった。階段は一つで、うちの部屋とお隣さんの部屋は二階にあり、両方の入り口まで上がる階段である。

そして、ちょうど同じ頃、お隣さんのマークが駐車場に到着した。3人は軽く挨拶を交わす。自分と母親は荷物をいくつか二階の部屋まで運び、部屋の奥まで運び終わり残りの荷物を取りに出てくると、なんと残りの荷物が階段の上まで移動してあるのである。

重そうな荷物をみて、マークが階段を上がる際についでに階段上まで持って上がってくれていたのである。ほんの一瞬の出来事でマークは既に隣の家に入っていてその場にはいなかった。ちなみにこの階段は短く、オープンな設計なので、その下から上まで顔見知りのお隣さんが荷物が移動したことにより、それに対して何か不信感を抱く事はないような設定であることを付け足しておく。

そのとき自分は、逆の立場ではマークの母親の荷物がそこに並んでいたとして、それを彼らのいない一瞬で自分が上がるついでに階段の上まで運ぶような行動はできなかっただろうなあと思った。

上のリストのような事が全て習慣になっている人であれば、このような行動が自然とできるのだろうと思った。

この次のGentlemanの読み物は、上のリストを一つ一つもう少し具体的に書いてみたい。ジェントルマンシップを習慣にするためには、リストの行動自体ではなく、その行動をする根底にある理由が大切だと思うのである。


この読み物のタイトルに戻る...

2011年11月21日月曜日

更新スキップ、メール返信、来月

遅くなりましたが今月更新スキップですm(_ _)m。いくつか書いているのだがどれもうまくまとまらないので、中途半端なものをアップデートするよりは一ヶ月スキップしようと思う。

ちなみにここずっとシリアスなテーマが多かったので、次回はGentlemanネタを書いている。

自分がなぜ海外で仕事をする上でGentlemanshipが大事と思うか、これまでのGentlemanの書き物はこちらから

ジェントルマンシップについてGoogle検索すればいくらでも情報が出てくるが、一言にジェントルマンシップと言っても人によってかなり定義は違うと思う。ある人の育った環境によっては普通でも、他の環境で育った人にはすこしやり過ぎのジェントルマンの行動もある。

例えばレストランで椅子をひくという行為は、普通というひともいるし、マナーの範囲を超えてやりすぎという人もいる。逆にレストランでオーダーする時は子供、女性が先といった、むしろ一般人でもほとんどのひとが守っている行動もある。

また時代によってジェントルマンの定義も変わって行くはずであり、レストランに人が到着したら必ず自分も席を立つといったマナーは、時代的に古いという人もいる。

このように、ジェントルマンシップという行動はいくらでもウェブなどで情報が見つかるが、実社会においてどういう人にとってはどれが基礎、マナーの範囲とされているのか、などという情報は意外と少ない。また、ジェントルマンシップの教育を基本的に受けていない日本人はどうとらえたら良いのか、などといろいろ考え方があると思う。

また、広くジェントルマンシップとして基礎事項として認識されているドアを開けるという行為も、二重ドアの場合はどうするのか、スライド式のドアはどうやって自然に開けるのか、などとテクニカル(?)な話も以外と深い(笑)。

12/5の更新はジェントルマンシップについての自分の考え方をあれこれ書いてみたい。

ps.

それともう一つ、ここ数ヶ月でずっとたまっていたメールを頂いていた方々にお返事をしました。中には時間が経ち過ぎで返信してもメールアドレスがすでに無くなっていた方も結構いまして。。。もしメールをずいぶん前に頂いて、すでにアドレスが変わっており、もしまだ覚えておられたら、再送していただけると幸いです。

2011年10月4日火曜日

熱の入った外国の会議で発言していくには 〜後編

「国際環境での会議はどんな感じか 〜状況説明」に戻る
「国際環境の会議でなぜ発言できないか 〜現状分析」に戻る
「熱の入った外国の会議で発言していくには 〜前編」に戻る


「外国での英語における、色々な国の人が集まっている発言が盛んな会議において、日本人がしっかりと発言をし、会議に貢献し、必要においては会議を円滑にリードする」

一行で書く事ができるが、これがなかなか我々日本人にはハードルが高いのは、正に自分の実体験である。これは自分の仕事においてでも、どんなビジネスの交渉においてでも、多種の国籍の人が協力をして、なにかを成し遂げようとする場においては、日本人が直面し、苦労する場面であると思う。今以上にこれからの時代、どんどんとこのような状況が増え、きっちりとディベートできなくてはならなくなってくると思う。

熱の入った外国の会議で発言していくには 〜前編のエントリーを書いてからずいぶんと経ったが、最近ようやく発言が盛んなシビアなミーティングで思う様に発言ができるようになってきた。ここ数年でさらに気づいた事を書いてみたい。

海外でのミーティングに英語で参加すると、外国人に比べ我々日本人がなかなか思う様に発言できないということがよくある。(語学学校に通っている学生の方は、ディベートのクラスなどで似たような経験をしたことがあるかもしれない。自分が高校生の頃、英語の語学学校に一時期通っていたときに、ディベートのクラスの面子はたしか、フランス、ロシア、中国、日本といった具合で、当然みな同じクラスで英語を学んでいる人々なので英会話の経験はみな似た感じのはずなのに、自分を含め日本人があまり発言できていなかったことを鮮明に覚えている)。特に組織のリーダー達が集まるミーティングでは、みな発言の仕方がさらにうまいため、余計に発言が難しくなる。英語の会議に参加して、仮に日常会話ができる人でも、なかなか会議のディベートに参加できないという経験をした事がある人は多いのではないだろうか?

大事なミーティングで積極的に発言してくる外国人に押されずに、きちんと英語で自分の考えを発言し、ディベートできることは多くのビジネスマンやリーダーにとって大事なことである。もちろん英会話がきちんとできる事、いろいろなところで書いているArticulationがうまい事などが欠かせない。しかし、それだけでは満足に発言できないのは自分も経験済みである。

この発言しにくい理由は国際環境での会議はどんな感じか 〜状況説明国際環境の会議でなぜ発言できないか 〜現状分析に書いたので、今回はそこから実際にどうやったら発言ができるようになるかをさらに考えてみたい。

前回のエントリーでは、ラジオやテレビ番組のトークのディスカッションを聞きながら、こっちの文化での発言のタイミングを覚えるやり方を書いた。これはもちろん有効であるし、自分も取り入れていたのだが、もう少し効果的な方法を思いついたので紹介する。できればラジオとテレビの方法と併用するのが良いだろう。

ミーティングに参加したら、こんなことをしてみるのである。

会議中にだれかが発言をしているとする。そこで、次の人が誰か発言すると仮定したときに、その発言はいつ起きるかを想像してみるのである。いまの発言者の話の真ん中ぐらいのときに、「この辺で誰か発言するかな?」と考えてみる。もちろん、これはタイミングが早すぎるので、当然だれも発言しない。話が少しずつ収束して来ているあたりで、「ここか?」と想像する。おそらくここでも誰も発言しないだろう。つまりここでも少々早すぎる。そして、そうこうしているうちに誰かが次の発言を始めてしまう。要はこの時点でタイミングをミスったわけである。

やる事としてはこれだけである。実際のミーティングに参加した際に、現在行なわれている発言に対して、次の発言者のタイミングを上の様に予測してみるのである。ラジオやテレビでやるのと似ているが、実際に目の前で行なわれている、自分がいずれ発言を思う様にしたい場でこれをやると、より実践的で効果的である。そして、実際にまだ発言をするわけではないので、試みるためのハードルは低い。

この欧米社会でのミーティングにおける発言のタイミングを、日本の文化で育っている我々は探さなくてはいけないという事を、まず意識する事が大事であると思う。探す事を頭にさえ入れれば、聴講者としてでもミーティングに参加し、上のことを続ければ、この外国人のミーティングにおける発言のタイミングは見つかる様になる。

目標は、「ここだろう」と想像したタイミングで実際に次の人が発言をすることである。そして、このタイミングが意識して見つかる様になってきたら、次はそれを体に覚えさせる事である。意識せずとも、次の発言者の話し始めのタイミングが感覚で分かる様になるのが最終目標である。

実際に、続けていればそのうち感覚的に「あ、ここで次の発言はくるな」ということがかなり正確に分かる様になる。面白い事に、この外国人の発言のタイミングは想像以上にブレが無い。実はここが大事で、大体このあたりであろう、ではなく、「ここだ」というタイミングがきちんとあるのである。わかってくると、「あ、いまドンピシャのタイミングあそこだったな。あのタイミングならスムーズに発言できたな。でもだれも発言しなかったな。」といったことが分かる様になる。

外国人のリーダー達は、みなこれを既に感覚的に体得していると思った方が良い。これは欧米文化でのコミュニケーションの経験の差であろう。特に外国で日本人がリーダー職を目指す場合は、このミーティングの発言のタイミングを自然と読める様になることはかなり重要だと思う。

そして、頑張ってこのタイミングが分かる様になれば、色々なことができる様になる。

まず、通常の発言は、感覚的にこのタイミングが分かる様になればなにも難しい事は無い。タイミングさえ正確に読めていれば、普通に発言すればよい。

次に、このタイミングでも誰かと発言がかち合う事がある。ミーティングのヒートアップ具合と参加者の面子にもよるが、このタイミングでもほぼ100%だれかと発言がかぶるミーティングも結構ある。逆に言うと、このタイミングに慣れていない人がこの種のミーティングに参加すると、全く発言ができないのは想像できると思う。

このような発言が盛んなミーティングにおいては、タイミングさえきっちり読める様になっていれば、発言をするためには通常よりも少し声を大きくし、ほんの一瞬("just a hair"という)だけこのドンピシャのタイミングより早く発言をし、通常よりも自信ありげに、あたかも同じタイミングで誰かが発言しても引き下がりませんよ、といった感じで発言をする。(ただし、このやり方はこのようなシビアなタイミングのミーティングの時のみに限定した方が良い。通常のミーティングでやると、これも失礼になってしまう。)

ただし大事なのは、このほんの一瞬を早めにしすぎない事である。これを早くしすぎると、力強く発言しているので、この場合は前の発言者が発言をやめてくれることもある。これはいわゆる"Talk over someone"といって、発言者のことを無視して自分の話を始めるという行為なので、ここの文化でもやってはいけない。(ちなみにこれをやってくる人は残念ながら結構いる。)この早すぎるタイミングを繰り返すと、ミーティングのマナーのなっていない人になってしまうので気をつける必要がある。タイミングと同じで、声の大きさや強調の仕方も、さじ加減は経験で判断するしかない。行きすぎると失礼な発言者になってしまうので、このバランスは早くつかんだ方が良い。

もう一つ、このようなシビアなミーティングに参加しだしたら、一つ頭に入れておいた方が良い事がある。もし同タイミングで、同じような強さで誰かと発言がかぶった場合、この発言は絶対に譲れない、といった時ではない場合は、"go ahead"(どうぞ)と譲る事もした方が良い。これは、この欧米文化での発言のタイミングを意識しだし、特に発言の盛んなミーティングに多く参加していると、「発言負けしない様にやらなくては」と、慣れていない自分は意気込み過ぎて、上のような失礼な発言者に近づいていたときがあった。この辺の感覚が麻痺してくるのである。あるミーティングで他の参加者がこの"go ahead"と自分に言った時に、「ハッ」と自分がやり過ぎていた事に気がついた。この辺のバランスも経験するしかないと思うが、自分のこのミスは参考になるかもしれない。

また、発言者によっては、話が終わりそうな雰囲気のあと、また話がもっと続く場合もある。(これはタイミングを読む側の問題ではなく、発言者の考えがまとまっていない時などに起こる)。そういうときは、自分が発言を始めていたら、すぐにやめればよいだけである。こういった発言のフライングは、観察してみると良く起きている事がわかる。これはみんながタイミングを読んで発言をしている事の裏付けでもある。

このフライングをした時には、みんなが使うちょっとした技を紹介する。フライングをして、発言を引っ込めた人が、「いまちょっとタイミング読み違えて発言始めちゃったけど、俺が次の発言権予約したぞ」的な雰囲気をかもし出すのである(笑)。たとえば口を半開きにして、人差し指を何かを説明するジェスチャーにしておいて、話しだす予備動作をあからさまに提示する。「フライングしたけど次は俺だから、だれも発言するなよ」といった感じを出すのである。結構多くの人がこれをやっている。これをすると大抵その状況で他の人は発言はしてこない。

しかし逆に、このような少々アグレッシブな発言が必要条件のミーティングもある。

たとえば力強いリーダーたちがいっぱい集まって、そのミーティングに気の知れた会社の上司がいたりして、みんながそのミーティングでの発言において彼に自分をアピールしたいミーティングなど(笑)。この類いのミーティングに行くとまさに発言戦争である。こういったミーティングではみなかなりアグレッシブに発言してくるので(フライングだらけ)、そこでは自分もアグレッシブに発言をせざるを得ないであろう。どれぐらいシビアかと言うと、感覚としては先のフライング後の話しだす予備動作をしている人に対して、さらにそれを平気でみなフライングしてくるぐらいのペースのミーティングである。ちなみに自分は10年ちょいの仕事のなかで、このようなミーティングに出くわしたのは2回だけである。今後増えるのであろうか?ん〜恐ろしい。

または、参加者のなかに失礼な発言者が入っている場合もある。こういったミーティングにできるだけ出くわさない事を願うのだが、実際にこういったのもたまにではあるが存在する。発言すべきでない人が、みんなを"talk over"してミーティングを荒らす場合がある。この場合においても、ミーティングを正しい方向に運ぶために、その人に対してはアグレッシブに発言をせざるを得ない時もある。

これら全てのケースにおいて、なによりも大事なのは、この正確なタイミングをきちんと読める様になる事である。そして、それを体が覚えていることが理想である。なんだか文字で書くといろいろ大変に聞こえるかもしれないが、このタイミングを体が覚えさえすれば、いろいろな対応をするのは比較的簡単である。タイミングの習得には結構時間がかかるので、早い段階から意識する事をおすすめする。

(補足になるが、これらの方法は英語のミーティングに頻繁に参加しないと実行しにくいため、あまりミーティングに参加する機会の無い場合は、ミーティングに参加する機会を増やす必要がある。参考までに自分がやったのは、自分の招かれていないミーティングに参加させてもらうことである。ミーティングのオーガナイザーが知り合いであれば、単純に勉強のために参加させてほしいと聞けば良い。小さな大事なミーティングでなければ聴講者として参加できる物は結構ある。また、大勢の人が参加している誰でも参加して良いミーティングに参加するのも良い。社内向けのプレゼンテーションなどは誰でも参加できるし、大抵は最後にQ&Aセッションがあり、そこでミーティング的な意見の出し合いになる。その気になれば、仕事上ミーティングに参加する機会があまり無い場合も、以外と参加できるミーティングは見つかる。)

日本と欧米における発言のタイミング、形式の違いに進む

2011年9月5日月曜日

英会話におけるストーリーテリングの重要性

英語でのカジュアルトーク(雑談)上達方法 Part.1
英語でのカジュアルトーク(雑談)上達方法 Part.2
英語でのカジュアルトーク(雑談)上達方法 Part.3a
英語でのカジュアルトーク(雑談)上達方法 Part.3b


まず始めに、簡単な例を考えてみた。

"Geez, it's been raining all week, I really hope it doesn't rain on Sunday".(おおい、今週ずっと雨降ってるけど、日曜は降らないでくれよ。)

すごくなんでもないフレーズだが、誰かに

(A). 普通のスピードで、真顔で表情をいっさい変えず、声の音程も普通の高さをずっと維持し、ただ棒読みしてみよう。

"Geez, it's been raining all week, I really hope it doesn't rain on Sunday".

おそらく「ふ〜ん」と言われるか、"yeah"の一言を返されるか、「ん?何か答えた方がいいの?」といった感じになるかもしれない。

そして次は、

(B).

* "Geez"を空を見上げ目を少し見開き、「じーず」ではなく、
 「じ・ーず」風に、「い」を強調して

* "It's been raining all week"の部分は首を左右にふり、"all"と"week"を
 強調しスタッカート調に

* 3秒間合いを開ける

* そして"I really hope"の部分は、"really"を目を大きく開けて首を二回ほ
 ど上下に振りながら、単語をゆっくり「〜り」のように伸ばし、初
 めの「り」をより強調して言い

* "it doesn't rain on Sunday"は普通に


例)"「じ・ーず」, it's been raining ALL WEEK, ..... I「〜り」hope it doesn't rain on Sunday".

(A)と(B)とでは同じフレーズでも、表現の仕方で伝わり方がかなり違ってくる。(B)の方が相手が自分の言っている事に親近感を持ってくれるであろうし、説得力もある。おそらく「ふ〜ん」よりも会話が進むであろう。コニュニケーションとしての質が高いと言えるかもしれない。

自分が思うに、英語を母国語ではない人が話しているのを聞いていて、「うまいなあ」と思うのは、こういった種のコミュニケーションのできている人である。このコミュニケーションのうまい下手に、文法、発音、単語力などは関係ない。

実際に、(B)はジャパングリッシュでも、完璧なネイティブな発音でもあまり効果は変わらない。逆に(A)をどんなに完璧な発音で話しても面白かったり興味深くは絶対に聞こえない。

英語における雑談のなかで、極めて重要と考えるストーリーテリングなので、かなり長いエントリーになる。長いので3つの副題で区切ってみた。

1. ストーリーテリングとは?なぜ大切か。
2. ストーリーテリングは難しい?
3. ストーリーテリングを上達させるには?
  3a. まずは短いストーリーを用意する
  3b. 「話せない」経験をしたら次は?
  3c. 上達のポイント


1. ストーリーテリングとは?なぜ大切か。

ストーリーテリング、すなわち自分の経験談や自分の知っている興味深かったり、面白い話を英語で友達に「語る」事である。会議や仕事の事務的な会話みたく、伝えたい事を簡潔に分かりやすく話すのが目的ではなく、物語を相手に楽しんでもらえる様に語るスキルである。

我々に一番馴染み深い例が、日本のバラエティー番組でのトークであろう。芸人や俳優が興味深い話をおもしろおかしく披露し合うあの感じである。話のうまい人が、面白く興味深い話を披露すると、その場に居る人や視聴者を楽しませることができる。

英語におけるストーリーテリングの難しさや、上達法の前に、なぜストーリーテリングが大切かと自分が考えるか。これは、

「コミュニケーションがより楽しくなる」
「コミュニケーションの質が上がる」
「雑談の基本構成であるから」
「うまい人の雑談は、大部分がストーリーテリングによって行なわれているから」

である。楽しくみんなで話すのは雑談の基盤、つまり社交性の基盤でもあるからである。

ストーリーテリングがうまくできる様になると、英語での雑談がもっと楽しくなり、社交性が上がる。英語でのカジュアルトーク(雑談)上達方法 Part.1でも書いたが、外国人のホームパーティーやランチが苦痛ではなくなる(笑)。

海外で仕事、生活をしていると、パーティーやランチなどに誘われた時に、仲間と英語で会話をしていてもどうも楽しめない、という経験をしたことがある人は多いはずである。自分もそんな時期が何年もあった。日本語と同じ様に英語での雑談が楽しめればと思ったことがある人は自分だけではないはずである。

ストーリーテリングができるようになると、この問題がずいぶんと解決される。



2. ストーリーテリングは難しい?

日本語でも当然トークがうまい人と、そうでない人もいる。同じストーリーでも、語り手によって聞こえ方や面白さが全然変わってくる。これはストーリーテリングのスキルである。日本語でも得手不得手があるストーリーテリングは、当然外国語でも難しい。

しかし、日本語で難しければ難しいほど、早めから徐々に取り入れるべきだと思う。日本語でも難しいことこそ、他言語での実用的なコミュニケーショにすごく大事だったりする。

日本語でも難しい場合は、逆に言うと言語だけを覚えても自然とできるようにはならないという事でもあると思う。日本語でもできない(難しい)ことを英語でできるわけがない、と考えるのではなく、英語を覚えると自然とできるものではない、語学力とは別のスキルなので、早い段階から意識して経験を積んだ方が良いと自分は考える。

ちなみにこのエントリーは「英語でのカジュアルトーク(雑談)上達方法」のPart.5もしくはカジュアルトークの第4ステップに相当する。(Part.4および第3ステップはこのエントリーの簡易版なので次回にまわす。)

もし「英語でのカジュアルトーク(雑談)上達法」を読んでいただいた方には、「第4ステップか、先長いな」と思われるかもしれないが、第3ステップまででも十分に雑談はできるし、もっと大事な事は、第4ステップはすごく大事なので、早い段階からゆっくりと徐々に取り入れた方が良いと思うことである。

自分はそれをしなかったので、英語が満足に話せるようになってもストーリーテリングができない、つまり英語におけるコミュニケーションにおける表現力が未熟、という経験をした。



3. ストーリーテリングを上達させるには?

まず、ストーリーテリングを試みるのはどれくらいの英会話ができるようになってからがよいのか。理想は日常会話が満足にできる「前」から始めるべきだと今は思う。

もちろん日常会話が不自由な段階でストーリーテリングをするのはより難しいが、それでもやる価値があると思う。

自分が行なった具体的なやり方はこうである。


3a. まずは短いストーリーを用意する

まず、自分の体験でも良いし、もしくは知人の話、面白いニュースなど、なにか短くて、興味深く、面白いストーリーを一つ見つける。

英語でのカジュアルトーク(雑談)上達方法 Part.2 の第4ステップのリストを利用すると

-自分の面白い経験談
-面白い話
-面白い記事、情報
-自分の見た、笑ったテレビ番組、ラジオ
-自分の見た、興味深いテレビ番組、ラジオ
-自分の見た、面白い映画の話
-自分の面白い友人の話

など。これは日本語のストーリーでも良い。そして、一度それを誰かに英語で話してみる。ポイントは、短いストーリーであること。理想を言うと、自分の経験した面白かった出来事が良い。その自分の面白かった体験を、英語で語って面白さを体感してもらうのが目的であるからである。相手が自分のした面白かった体験を、自分のストーリーテリングによって体感してくれているか(していないか(苦笑))が一番分かりやすいからである。

もちろん相手無しで一人でやっても良いが、やはり実践が良いだろう。友達と学校や仕事場でも良いし、昼食中でもよい。もし日本語での体験談や、日本語の出来事を英語で話すのが難しい場合は、まず時間をかけて英語に訳してもよいだろう。仮に文章がまるまる紙に書いてあっても、それをうまく語るのは別のスキルであるからである。

もしストーリーテリングの切り出し方が分からない場合は、オーソドックスな方法で、

"So... I was" (ところで、。。。)

と沈黙がある時に友達に唐突に切り出せば良い。もしくは、誰かが似たような話題を持ち出した直ぐ後に切り出すのも良くあるパターンである。ちなみにこの切り出すタイミングも繰り返しているとつかめてくる。

例えば、

"So... I was at this party with my roommate last night..."
(ところで、昨晩ルームメイトとパーティー行ったんだけどさ。。。)

"So... I was reading this Japanese news yesterday..."
(ところで、昨日日本のニュース読んだんだけど。。。)

"So... I was at this rental car place earlier..."
(ところで、さっきレンタカーしにいったんだけど。。。)

そしておそらく起こる事は、沈黙がありすぎたり、途中でつまってしまって最後まで話が続かなかったり、何を言っているか分からなくなったり、オチをうまく話せなかったり。

すると愛想笑いをしてくれるか、親切にぎこちない話に付き合ってくれるか。最悪「何が言いたいんだ?」「なんでそんな話したんだ?」といった雰囲気ができるかぐらいであろう。でもそこは勇気をもって失敗する。まあ通常は外人は英語がうまくない日本人にやさしいので、失敗しても大丈夫だろう。

大事なのは、とにかく簡単なストーリーを誰かに英語で語ってみる。そして、うまく英語でおもしろおかしく「話せない」体験をまずすること(酷!)。


3b.「話せない」経験をしたら次は?

すると、次はちょっと話し方を変えてみる。めげずに何度も「同じ話」をしてみる。自分も何度も短い同じ話を色々な人にしていた。(もちろん同じ人に同じ話をしない様に(笑))。

とにかくストーリーテリングに「慣れる」ことが大事である。これは英語の日常会話がまだ難しい人も、事前に用意された短い自分の体験や、面白いニュースを話す試みはできるであろう。

英語のレベルにあまり関わらず、一度用意された短い同じストーリを、何度も語るわけなので、これは何度もやっているうちに少しずつうまくなってくる。

同じストーリーを反復練習したのではストーリーテリングがうまくなるわけではないのでは?と思うかもしれないが、これは自分の体験から、同じストーリーを反復練習していても、英語でストーリーを語るという「こつ」がつかめてくる。

そして、そのストーリーをうまく語れる様になると、その試行錯誤の経験が、次のストーリーを語る時に少しずつ効いてくる。

もちろんこのストーリーは練習しまくったのでうまく話せるが、次の新しいストーリーはまたうまくいかない。でもこれの繰り返しで何個もストーリーテリングをしていると、だんだんストーリーテリングに共通した要領がつかめてくる。

たとえばあるストーリーのオチを、反復練習の結果ある表情とトーンで話すとうまく伝わり、より面白く聞こえるとする。その感じで語るこつを覚えれば、慣れてくればどんなストーリーを語っている時でも、練習せずともそのような場面で自然と面白く語れる様になるというわけである。

ストーリーテリングは、短い体験談を反復練習することによって、一つでもうまく語れる様になると、上達が感じられてモチベーションも続く。もちろんその体験談はすぐに雑談に使えるわけで、結果も見える。そして、反復練習なので、やればやるほどうまくなる。


3c. 上達のポイント

自分の考える上達のポイントは簡単で、

- うまい人をまねすることにより、単語/フレーズ/表現の緩急と
 タイミング、トーン、声量(発音が含まれない点に注意)、表情や
 ジェスチャーの使い方を感覚で覚える

- 不必要な間を作らない

- 上の二つを意識しながら、とにかくうまくなるまで同じストーリー
 を何度も多くの人に披露する

ストーリーテリングが、通常の会話と違う所は、話の「流れ」が大事である点である。一番初めの例のように、おなじ話でも緩急の付け方、フレーズのトーンなど、話し方によって聞こえ方が全く違ってくる。これは会議で相手に意思を簡潔に伝えるのとはノウハウがまた違う。

話し方を覚えるために自分がよくやったのは、仲の良い友達や、気心のしれた知り合いが学校や会社にいるのであれば、そのひとに繰り返し同じストーリーを話して聞いてもらう。"shit talk"(雑談のスラング)の練習に付き合ってくれというと、大体欧米人はおもしろがって付き合ってくれる。

気前の良い友達なら、より良い語り方を教えてくれる人もいる。自分は仕事の後にバーでよくこれに友達に付き合ってもらっていた(感謝!)。"How would you tell the story?"(おまえだったらこのストーリーどうやって語る?)とストーリーテリングがうまい人に聞けば良い。

話し方をいろいろ変え、面白い語り方を見つける。そして、うまい人に自分のストーリーを語ってもらい、そこから、うまい人の語りの緩急のつけ方などを覚えるのである。この2点だけである。

先にも書いたが、目標は、反復練習によりいろいろな語りのこつを覚え、どんなストーリーでも練習せずとも自然とうまい表現で語れる様になることである。

ちなみに目安としては、相手が自分の話を待ってくれている、愛想笑いをしてくれる、落ちが来るのをまっていて、来たタイミングでわらってくれる、などは全部向上余地がある。本当に話をうまく話せていると、相手が興味津々で自分の話を聞いているのがわかるはずである。


自分はこの英語でのストーリーテリングができる様になってきたあたりで、外国人との雑談が日本人と話している時の感覚で楽しめる様になってきた覚えがある。

雑談が楽しめる様になると海外での生活がずいぶん楽になる。ストーリーテリングはできるだけ早い段階から習得を試みると良いと思う。

2011年8月21日日曜日

更新再開、グーグルごめんよ

更新がもう半年以上止まっていたのだが、実はさぼっていたのは4ヶ月
ほどで、ここ数ヶ月はブログアカウントと格闘していた。ブランクの後
更新しようとすると、アカウントが無くなっていた。と思ったのは自分
の勘違いで、ログイン名を間違えていた(大あほ。。。まあ勘違いした
理由は一応あるのだがこれ以上恥をさらさないために割愛)。

ここ数ヶ月アカウント復活の為いろいろと試し、そろそろあきらめ
ブログを移動しようかとも考えたが、アカウントにアクセスできない
ため移動先のアドレスも書けないからそれも断念。などと試行錯誤して
いたのだが先週正しいログイン名を思い出し解決。結果巻き込んだのは
友人二人とフォーラムのボランティアの方、gmailのサポートの方。本当
にごめんなさい。(というか本当にちゃんと謝った)。こういう事を
すると初心に返れて良い経験だった。などと超プラス思考で更新再開。

更新はまた5日から始めようと思うが、今自分の中で熱いテーマは
"Story telling"。実践向けの英会話で、大事だと思う事を思い浮かべ
ると5つ思いついた。

アドリブ
雑談社交性
アーティキュレーション (Articulation)
*ストーリーテリング (Story telling。ストーリー、経験を語る)
*センスオブヒューマー (ユーモア)

次はこのうちのストーリーテリングの重要さ、難しさ、上達法を考えて
みたい。

2011年1月3日月曜日

ハモネプ!

弟の舜達のグループがまたハモネプという番組に出るみたいです!
jokerというチームのボーカル担当で、1/11放送です〜。でも北米
では見られない(涙)。

英会話における「アドリブ力」の重要性

もうずいぶん前になるが、仕事場で起きた出来事である。

あるプロジェクトで、同僚と二人でプレゼンの準備をしており、
そのプレゼンの際の役割分担をしている時である。このプレゼン
中に5分ほどの映像クリップを流す必要があり、二人の役割分担
をきめながらその同僚が、

「じゃありょうはこの映像を流しているときに、適当に映像に
合わせて見ている場面の内容を説明してくれないか?」

と言ってきた。

ああ"Ok"と軽く返事をし、同僚がその映像を流した際に気づいた
事は、まったく流れている映像に合わせて、英語で「適当に」
コメントが出来なかったのである。うまく出来ない自分を気遣い、
じゃあ俺が手本を見せるよ、と、その同僚はすらすらと流れる映像
にコメントをアドリブでつけてみせてくれた。この同僚は英語が
母国語の、会社のリーダーの一人である。

ほらこんな具合に、簡単だろ、と。手本まで見せられて再度
自分がやってみると、それでもうまくまねすら出来なかった。

その当時仕事の上でも英会話はあまり不自由がなかったため、
その経験がかなりショックだった。。。

日本語で考えると当然のことなのだが、慣れた相手といつもの
会話をするのと、とっさの状況でアドリブでうまく何かを話すの
では必要な会話のスキルが違うと思う。上の映像にコメント
をつける例は、英語においてもアドリブが難しいということに
自分が気づいたきっかけであった。

しかし、あまり一般的にはアドリブが英会話のスキルのなかで
大事と強調したり、英語教育でアドリブ力を磨こう!といった
類いのことはあまり聞いた事がない。また、それを試す方法、
および上達させる為の方法論もあまり聞かない。

ここ最近、この英会話における「アドリブ力」、英会話力を
より実用的にする為に、もしかしたら一番重要な要素かもし
れないと思うのである。

以下のような例を考えてみてほしい。

ビジネス:

- 新しい仕事の為の面接の時に、何かうまく自分をアピール
しなくてはいけない時の会話
- マネジャーや上司と、給料など何か権利や条件の
交渉をしている時の会話
- 突然準備無しに人前に立ってスピーチをしなくてはならない時の英語
- なにかプレゼンテーション後の、ステージ上での質問に対する応答
- プレゼンで緊張したときに、準備していない事を
言わなくてはいけない時
- ミーティング中の流れの中での発言
- 電話やビデオ会議で、相手の顔が見えにくいなか、発言を一回で
まとめてうまくしなくてはならない時の会話

日常:

- ランチなどの列に並んでいる時に、前後の顔見知りではない
仕事仲間となにか話をしないと気まずい時の会話
- ホームパーティーやバーにおける知り合ったばかりの人との会話
- エレベーターの中での近所の知り合いとの雑談
- 突然駐車場で気の強い外国人ともめた時に、がああと言われた
時に言い返したいとき(笑)

コミュニケーションのなかで、大事な場面ほど結構準備をしていない
時にくると思う。そして自分の意見を待ってくれないか、その場で簡潔
に言わないと効果が軽減する場合が多いと思う。

仮に日常会話や仕事場で通常は英語が不自由がない人でも、
上のような状況ではうまく言いたい事が言えなかった経験を
した事がある人は多いのではないだろうか?

これらのどの場面でも共通しているのが、とっさに自分の思った
事を、きっちりアドリブで伝えなくてはいけないという点である
と思う。

そして、このアドリブ力が向上すると、うれしいことに雑談が
楽になり、各種交渉がうまくなり、プレゼンで脱線しても回復でき、
会議で発言がより出来る様になり、突然言われても人前で話がしや
すくなり、そして、道路や駐車場で喧嘩したときに外国人を説き伏せ
る事が出来る様になるといったように、良い事尽くめである(笑)!

さてここで問題は、上のリストのような場面に頻繁に出くわす人は
知っているかもしれないが、自分が映像のコメントの例が無くては
気づかなかった様に、通常は英会話における自分のアドリブ力の有無
をあまり把握はしていないのではないかと思うのである。

そこで、上の例の経験から、こんなことをしてみた。特に英会話
に自信のある人にはぜひトライしてみてほしい。

www.youtube.comに行き、何でも良いので目についた映像を
瞬時にクリックする。そして、何も下準備無しに初めて見る映像を
英語で実況中継してみるのである。英会話が得意な人でも、やって
みると以外にこれが難しい事に気づくと思う。コメントがまったく
途切れず、気まずい沈黙もなく、おもしろおかしくその初めてみる
映像をすらすら実況中継できるのが目標である。

そして、実際に試してみたのだが、自分の周りの英語が母国語で
コミュニケーションが得意な人達は、これをすらすらとやってのけ
られた。

欧米人は、自分の意見をがんがん言う文化のせいかは分からないが、
このアドリブの経験が日本人に比べてよりあるような気がする。
さらには英語は我々にとって第二外国語なので、アドリブをきかせ
る為にはより訓練が必要である。

以外と見落とされがちな英会話におけるアドリブ力、磨くと英会話
全般の、特に重要な場面でのコミュニケーション力がすごく向上する
ので、ぜひ試してみてほしい。