2009年9月27日日曜日

待ち時間における社交性の極意?

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つい先日、昼食を会社の隣にあるカフェで買っている
ときのことである。

自分はその日のオススメのタイ風カレーをテイクアウト
用にオーダした。その日はカフェが混んでおり、そういう
日はオーダーができるまで大体10分ほどかかる。

オーダーと清算を終え、番号札をもらい、あとはレジの
先で10分ほど待つ状況である。

そんななか、後ろからカフェに会社のプロデューサーが
一人で入ってくる。彼とは何度か仕事をしており、すれ
違い様に一言、二言、程度の雑談をかわす関係ではある。

また、プロデューサーという役職上、自分より年齢は結構上
で、つまり、彼とは仕事上の関係のみで、特に仕事の外で
つるんだり、社内でよく話をするほどの仲ではない。

自分の現在居る場所と、カフェの入り口、そしてオーダー
をする場所は少し離れており、彼が入って来た時点でお互
いの存在に気づいているかいないかは微妙なところである。

現時点での自分の社交性は、この彼と自分の仕事上の親し
さ、および今のカフェでの状況で、雑談をしたら良いか、
しなくても良いのか、と、迷う程度の段階である(恥)。

もう少しカフェでの状況を説明すると、いままですれ違い
様に通常一言、二言しか話さない程度の仕事の関係の相手
と、要は10分ほど待ち時間が一緒になるのである。

もっと条件を加える(笑)。そのカフェにはレジの先の
自分の待っている場所に、お土産屋がある。その周りに
は雑誌や土産やの商品など、オーダーの待ち時間をつぶ
す為のものがいろいろとある。そして、自分はその雑誌
を読んでいた。

さらには、そのプロデューサーは待ち時間つぶしの為か、
新聞を片手に持っていた。

つまり、その時の自分の頭の中の葛藤はこうである。

このまま、距離もあるし、親しい関係ではないので、気づ
かないふりをして自分は雑誌を読み続けよう。(どうせ彼
は新聞を読むだろうし)。正直、現在のお互いの関係上、
これがそこまで失礼にあたることはないような気がする。
しかし、そのあとに残るものは、自身の社交性の無さに
対する後悔、そしてお互いの存在には気づいてはいるの
に、話をしないあのびみょーな空気をつくってしまう。

それとも、顔見知りではあるので、それは失礼で、読んで
いる雑誌をやめ、彼がオーダーをすませたらアイコンタクト
をとり、10分の雑談に臨むか、である。しかし、
現時点の自分には、正直親しくない彼との10分間の
英語での雑談はつらい。

結局、自分の目指す所は後者のため、読んでいる雑誌を
横によけ、辛い道を選ぶ(笑)。

しかし、実際におこった事はこうであった。

まず挨拶を交わし、how are you? how's it going?
から入り、彼が自分のプロジェクトの事を聞き、一言、二言、
自分が説明し、逆に自分が彼の現在のプロジェクトのことを
聞き、一言、二言、説明が帰ってくる。10分の雑談など
ではなく、ただの挨拶の延長であった。

そして、なんとそのあとは、自分はさっき読んでいた雑誌
に戻り、彼は持っていた新聞を読み始める。驚いたことに
これが全く違和感が無かったのである。

結局、自分から相手の存在に気づき、現在やっている
ことを一時中断し、アイコンタクトをとり、挨拶程度の
雑談を交わす。その行為により、お互いまた自分の
読み物に戻っても失礼でもなく、違和感も無い。顔見
知りの同士の待ち時間に気まずい空気も流れなくなる。
とても社交性のある二人の大人の行動ではないか!!!(笑)

冗談はさておき、この出来事により気づいた事は
こうである。

こういった状況において、社交性のある大人としての行動を
することは、そんなにハードルが高くないという事である。

つまりは、あまり親しくない顔見知りの人が近くにいる、
長い待ち時間における社交性を身につけるためには、
いままで自分の思っていたようなその待ち時間中ずっと
雑談をする必要はなく、その場にいる相手の存在に敬意を
はらうためのミニ雑談をするだけで良いのである。そして、
その後は、各々のやっていた事に戻ればよいのである。

こうする事により、気まずい空気も作らず、自分も大人と
しての社交性のある行動ができ、10分間親しくない人と
雑談を続けなくても良いためハードルも低い。

ちなみに、これはジャグジーにおける社交性
書いた事と原理は同じである。それがジャグジー
だけの話ではなく、どこでも適応されるという発見
であった。

ちょっとこれから待ち時間に雑談をするのが辛い
人と会うのが楽しみになってきた(笑)。

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2009年9月13日日曜日

ジェームズの話

まじめな英語雑談上達話や持論ネタが続いたので、
ひさしぶりにGentlemanについて書いてみたい。

自分はジェントルマンシップと、海外でのリーダー
シップには大きく関連性があると考えている。大抵
自分の尊敬するリーダー達はこのジェントルマン
シップに長けており、また、日々このジェントルマン
シップに感心させられる様な人は、その人が何らかの
リーダーのポジションを仕事等でこなしていることを、
あとから発見する場合が多い。

今回は、数年前イギリスで仕事をしていた時の、
友人ジェームズの話である。

ジェームズはイギリス人で、奥さんはアメリカ人
である。二人は長い間アメリカで生活をしており、
自分が知り合った数ヶ月前に、アメリカからイギリス
のジェームズの故郷に住居を移した所であった。

つまり、ジェームズにしてみれば自分の故郷であり、
文化も、知り合いも、慣れ親しんだ環境である。

逆に、彼の奥さんからしていえば、自分の慣れた
アメリカのカルチャー、それまでの生活環境や交友
関係など、すべてから離れたばかりの状況である。

また、そもそもイギリスに住居を移した理由が、
ジェームズの仕事の為、仕事環境の知り合いも
全てジェームズの人間関係である。彼の奥さんは
自分が知り合った時点ではまだ新しい地で仕事を
はじめておらず、本人の仕事上の人間関係もできる
前であった。よって、ジェームズの奥さんはかなり
ホームシックになり始めている時期であった。

そんななか、ジェームズの奥さんの誕生日が訪れる。
その日仕事のあとジェームズとおちあい、彼の家に
バースデーを祝いに行く途中、ちょっと途中でピック
アップしなくてはならない友人がいるという。

自分は誕生日なので何とも思わず、ジェームズと
市内にあるアパートに乗り付け、そこでジェームズの
友達のベッカをピックアップする。

そして、ジェームズと、ベッカと自分の3人で、
バースデー会場であるジェームズの家につく。

我々3人は家の中に入り、ジェームズはキッチンにいる
奥さんに後ろから声をかける。そして振り返ったジェームズ
の奥さんは、半分悲鳴のような声を上げ、「ベッカ!
何であなたがここにいるの?!?!」と。なんだか
アメリカドラマのいちシーンの様であった(笑)。

なんとこのベッカは、アメリカに住んでいるはずの、
ジェームズの奥さんの大親友であったのである!しかも
この日の数日前に、ジェームズの計らいの一部として、
わざわざベッカに出発前に奥さんに国際電話をしてもらい、
アメリカからかかっているという電話の着信もつけ、
さらにはホームシックの話や今年の誕生日にはベッカが
参加できないといった趣旨の話をしてもらうといった
までの下準備をしていたのである。本当に手の込んだ
サプライズである。

ジェームズからホームシックになっている奥さんへの
サプライズバースデープレゼントは、遠いアメリカにいる
奥さんの一番の親友を、イギリスに誘い遊びに来てもらう
為のセットアップとその旅費だったのである!

このサプライズの種明かしは、自分は事前にベッカを
ピックアップした時点で聞いていた為、奥さんほどの驚きは
無かったが、その話を車で二人から聞いたときに、ジェームズ
の気遣いにはかなり驚いた。

もう察しがつくかもしれないが、ジェームズは自分の尊敬
する上司の一人である。


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2009年9月3日木曜日

社内政治が嫌い、または不得意で不快な思いをしている時に

突然だが、こんな状況を想像してみてほしい。

例えば人物Aが長年あるバーで働いており、Aはその店の
まわし方を誰よりも知っており、その店での経験は誰よりも
長く、知識も経験も豊富であるとする。いずれはそこの店長
になる事が目標で、そのポジションをうまくこなすためには
何が必要かを、いろいろ考え、勉強や努力もしている。

あるとき今の店長が店をやめる事となり、そのポジションを
引き継ぐひとを現在の社員のメンバーから決めなくてはいけ
ないとする。

そして、次期店長に選ばれたのは、「オーナーのお気に入り」
の「人気者」のBであったとする。Bは「クール」な性格で、
特に「管理職に気に入られる」様なタイプの人である。
(この上の4つのキーワードの理由は後半で説明したい。)

Aは自分の方がこの店長の仕事にBより向いていると思って
おり、なぜ自分ではないのだと、不愉快な思いをする。

さて、このAの状況に自分がいると仮定した場合、
どう思い、どういう行動をするだろうか?

このような状況で、以前自分が思い、とっていた行動は
大抵こんな感じであった。

* むかつく

* Bを選んだオーナーのせいにする、もしくは
オーナーに見る目がないと愚痴る

* Bはごますりがうまいといった趣の悪口を友達と言う。

* 自分はこの店には向いていないと考える

* 自分は社内政治に向いていないと考える

* この店は自分のことが分かっていない。こんな店で
働くのは無駄だから、店を辞める、もしくは辞めると
愚痴る。または自分と同じような境遇にいる同僚と、
そんな会社辞めた方がいいんじゃないといった会話をする。

さて、ここ数年思う事は、上のような考え方は間違って
いたということである。少なくとも、上のような考え方
よりも、より自分にとってプラスになる考え方があると
考える様になった。

このような話から自分の得た事は2つである。

一つ目は、どんな理由であり、自分が何か目指す物がある
とする。それにたどり着くための仕組みが自分の理想とは
合わない場合、どうするか。それに対する愚痴を言う、
自分には合わないとあきらめる、場所、環境が変われば
良くなると思う(これは多くの場合、結局どこに行っても
大抵の仕組みは一緒なので、その考えは現実逃避の場合が
多い)。というのが以前の自分の考え方であったが、いまの
考えはこうである。

この場において、愚痴を言うのは甘かったということである。
本当にそこを目指す価値が自分にとってあると判断し、その
仕組みが気に食わないのなら、まずはその仕組みに従い、
その流れに対応するくらいの辛抱がまずは必要である。
そして、そのときにまだ自分が仕組みが気に入らないので
あれば、自分がその仕組みを変えられる位置まで辿り着い
たら、そのときに自分の理想に変えれば良いのである。

今現在その仕組みをコントロールできる位置に居る人々は、
当然彼らにも理想があり、そこに辿り着くまでは、だれか
他の人の、自分の理想とは異なる仕組みの中で、辛抱もし、
現在その位置に居るのである。その辛抱もせずに、自分の
理想論や愚痴を言ったり、その場を逃げるのはあまいと
いうことである。

二つ目は、Bのことをごますり上手といった様な見方
をしているうちは、自分はまだ管理職になるために
必要な、いろいろな性格やスキル、人間性を備えて
いないということである。

上のBの人間性の説明は、以前の自分の見方であり、
すべて愚痴、皮肉、ひがみといった種の表現である。

しかし、上の例で、Bを「クール」と表現したのは、
言い方を変えれば大事なクライアントと対応する際に、
仕事を任せてもらう上での信頼を得る為のリーダーと
しての大切な人間性である。どんなに個人として仕事
ができても、例えばクライアントにこの人の率いる
チーム大丈夫か?と思われるようなイメージではリーダー
はつとまらない。

「人気者」と表現したのは、リーダーの立場にいる
人は、たとえばキツい仕事を受けたときに、みんなが
きついなか、その職場を自分の存在、言動により和める
ぐらいの、社交性が必要である。

「オーナーのお気に入り」とう表現をしたのは、
仕事では、各役職ごとにその仕事の性質により求め
られる人間性が異なると思う。管理職には管理職ゆえ
の仕事に対する責任があり、それをこなす上に必要な
人間性もまた異なる。「管理職に気に入られる性格」
という表現も、つまりはリーダーの立場の人からみて、
リーダーの仕事に必要な素質があるという意味でもある。

つまりは、Bのことを上のような捉え方をしているうちは、
自分は、まだまだあまかったということである。

個人としての仕事のスキルと、組織を率いるリーダー
に必要とされるスキルは全く違うと思う。このスキル
の違いの存在は一般的に広く認知されているかもしれない。

しかし、自分の様に、そのリーダーシップに必要なスキル
が備わっていない場合、その存在や必要性に気づかず、
なぜ自分がその役割を任せられないのかが分からない
ものであると思う。

自分はずいぶんと長い間こういった疑問を持っていた。
そして、自分が辿り着けないそのポジションに辿り
着く人を、上のBの説明のように、マイナスのイメージ
でとらえていたのである。

恥ずかしながら、このマイナスの考え方から抜け出すの
にずいぶんと時間がかかってしまった。この考え方が
正しいかは自分の経験がもっと増さないと分からない
だろうが、これが現時点での自分の経験から信じている、
社内政治、リーダーシップに対する考え方である。

少なくとも、以前の考え方よりは成長している
事を願う(笑)。