2009年1月14日水曜日

Eye Contact、社交性の基礎編 Part. 1

自分がアメリカに来てまだ間もない頃、意識的になおした
Social Skill(社交性)について書いてみたい。
それはすなわち"Eye Contact"(目と目を合わせる事)である。

こんな状況を想像してほしい。

会社、学校、もしくは自分の住んでいるアパートにおいて、
面識の無い人すれ違うとする。会社の場合は社内のどこかで、
学校においては学内のどこかで、住んでいるアパートにおいては
アパート内のどこかで、知らない人とすれ違うとする。これは
その人と隣の席である場合や、「お隣さん」の場合ではなく、
まったく面識の無い人であるとする。

ここで、日本の場合、このすれ違ったひとは他人のため、
とくに相手と目を合わせるということはあまりしない。
むしろ目を合わせると、相手は「何こっち見ているんだ?」
という反応をするかもしれない。これはカルチャー的な物で、
日本においてはこれが普通である。意図的に他人と目をあわせ
ようとはしないのである。

さて、これが国際環境においてはどうであろうか?

誰かがいることに気づいている時に、あえて目線を
合わせないという行動は、自分の経験から、「シャイである」
「社交性が無い」「変わった人」、最悪の場合「失礼な人」
ととられてしまう。失礼なひとととられる事は滅多にないが、
「シャイである」「社交性が無い」「変わった人」と全てよい
印象ではない。

ではなぜそうとらえられてしまうのか?これは外国の感覚から
すると、同じ学校に通っている、同じ会社で働いている、
同じアパート内で住んでいる、という時点で、既に全くの他人では
ないのである。

我々日本人の感覚としては、たとえば社内、学内で数回面識のある
人に相当するかもしれない。もしくは、アパートの「お隣さん」
などである。そういう人と仮にどこかですれ違った際に、意識的に
目をそらす人がいるとすると、これはやはり「シャイである」
「社交性が無い」「変わった人」といった印象になると思う。

アメリカ人にとって、「他人」という定義は我々日本人の感覚
より狭いような気がする。よく道ばたで平気で知らない人に
話しかけてくる外国人を考えるとそれは納得して頂けると思う。

自分が10年ほど前初めて会社で働き始めた頃、なんでこの会社の
人たちは他人なのに自分に挨拶をするのだろうと感じた覚えがある。
そして、当時の自分は当然それに違和感を覚え、目をそらしていた
はずである。

「シャイである」「社交性が無い」「変な人」、という印象が
うれしい人はあまりいないと思う。そして、われわれのカルチャーに
とって普通な行動が、この環境においてはこんな印象であることは
気に留めた方が良いと思う。

Part.2はこのカルチャーの違いをもう少し具体的に、そして自分の
とった解決方法を紹介する。


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