2012年2月5日日曜日

英会話における聞き上手 Part.1

英語を用いたコミュニケーションのなかで、自分の大切と思うスキルをもう一つ書いてみたいと思う。

これもこのブログで書いている他の英語トピックと同じで、ただ毎日英語を話しているだけでは何年経ってもなかなか身に付かないと思う。それゆえ早い段階から意識しながら英会話を覚えていくのが良いと思う。

まずはこんな体験話(仮)があったとする。

出張先で友達と20年前の中古車ミニバンを$600で買う。週末に友達とそれで旅行をして、山を登る。山の上で悪ふざけで友達がドーナツターンをしようと言い始める。のりでOkしドーナツターンを終了後、笑いながら楽しく帰路につき山を下り始める。すると突然なぜかハンドルが重くなり始める。と思っているとハンドルがまったく回らなくなり、そうこうしていると次はなんとブレーキが重くなり始める。そして最後にはブレーキもきかなくなり、山の下り道で$600のミニバンが制御不能になる。幸運にも周りに車がいなかったため、ハンドブレーキを思いっきり引くとカーブの崖の手前でぎりぎり車がとまり、なんとか無事危機を脱出する。

コメディー映画のような話だが、たとえばこれを自分が友達に体験話として話すとする。その場合にパターンAとパターンBを考えてみる。まずは日本語で考えてみると:

(A)

自分:この前出張先でさ、〜で〜。そしたら〜なことになってきて!
相手:へえ。
自分:そのあと気づくとどんどん〜なことになってきててさあ!!
相手:ふ〜ん。
自分:最終的には〜で〜なことになってかなりヤバかったんだよ!!!
相手:そっか。
自分:...

(B)

自分:この前出張先でさ、〜で〜。そしたら〜なことになってきて!
相手:まじで?!?!
自分:そうそう、それでそのあと気づくとどんどん〜なことになってきててさあ!!
相手:おいおい、映画みたいな話だな。ほんとにホント?俺を騙そうとしてるんじゃない?
自分:それが信じられないだろうけど本当の話なんだよ。最終的には〜で〜なことになってかなりヤバかったんだよ!!!
相手:すげーなそれ。あり得ないだろう。でもお前らバカだろ(笑)。
自分:うんそうそう。ばかばか。絶対今後こんな事はやらないって友達と誓ったよ〜。
相手:ははははは(笑)

日本語で書くと分かりやすいが、当然聞き上手なのは(B)の相手で、自分にとってこの現実離れした体験談の話し甲斐があり、会話をしていてより楽しいのは(B)の場合であろう。話し手にとってみればこれだけおかしな話を友達にしているのだから、それなりの反応を期待するし、(A)の反応ではあれ?となる。次になにか会話をしたくなる相手は(A)より(B)であると思う。

そして、言いたくないのだが欧米の環境で外国人から見た日本人の対応は(A)の場合が多い気がする。自分も外人と英語で雑談をしていて、自分が聞き下手だなあと思ったことが何度もある。

どんな言語でもコミュニケーションの上で聞き上手なことは大事なことは言うまでもないであろう。もしかしたら話し上手(Articulationストーリーテリングアドリブ)であることと同等かそれ以上に人間関係において聞き上手であることは重要かも知れない。

そして、ここで自分が問題だと思うのが、仮に英会話がある程度できるようになっても、日本人には英語における聞き手の使ううまい同調表現を自然とは覚えない点だと思う。センスがあって自然とできている人を少数は知っているが、少なくとも自分は自然とは覚えなかったし、日本の英語教育や欧米での日常生活ではそれのやり方や大切さを教わらなかった。

英語において我々日本人がこれが苦手な傾向があるとすると、これは早い段階から意識していった方が良いと思う。そして海外で仕事をする我々にとって、日本人は会話をしても話し甲斐が無い(=あまり楽しくない)と思われるのは正直自分は気持ちがよくない。

また、聞き上手かどうかは社交性に大きく関係があるので、友達作りや恋愛、欧米社会(だけではないか?)においてリーダーシップにも大きく関係してくると思う。聞き上手の友達のほうが話していて楽しいし、自分の話しをうまく聞いてくれる恋愛相手の方が一緒にいて楽しいであろうし、上司としては信頼まわりの印象がやはり違うであろう。

Part.2は具体例を通して英会話における聞き上手の使うフレーズや、表現の仕方のポイントを書いてみたい。話し上手になるのと同じく、聞き上手になるにはフレーズを知っているだけではだめなのである。