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2014年1月15日水曜日

日本と欧米における発言のタイミング、形式の違い

「国際環境での会議はどんな感じか 〜状況説明」に戻る
「国際環境の会議でなぜ発言できないか 〜現状分析」に戻る
「熱の入った外国の会議で発言していくには 〜前編」に戻る
熱の入った外国の会議で発言していくには 〜後編」に戻る


会議、交渉、会食/バーでの雑談、学校での授業、プレゼン後の質疑応答、舞台挨拶でのインタビューアーの質問など、複数の人が一つの題材をディスカッションする場合、もしくは数人で一つの質問に答える場合、当然しゃべるタイミングというのが出てくる。

もちろん司会の人が質問を当てる人を指定する場合や、挙手をしないといけないルールのミーティングや授業なら別だが、特に欧米ではしゃべる順番を得るのは自分の責任という方が多い。

詳しくは国際環境での会議のテクニックの方で書いているが、こと日本人は欧米文化においてこのしゃべるタイミングを得るのが苦手である。これは単純に文化的な違いが理由であると思うのだが、欧米で自己主張の強い外国人と仕事、生活をしていくにはこのタイミングに慣れる必要がある。

そして、このタイミングを把握、習得していないと

-会議で発言ができない
-交渉で立場が弱くなる
-友達との雑談に参加で来ない
-学校の授業で発言ができない
-プレゼン後の質疑応答で発言の出番がない
-舞台挨拶で発言ができない

といったことを経験する。おそらく日本育ちの人であればほとんどの人が海外で経験していることであると思う。かく言う自分も10年以上苦労したことである。

我々日本人がこのタイミングをつかめない理由、そしてその向上方法などは国際環境での会議のテクニックを参照してほしいのだが、この苦い経験をイメージするのが意外と難しい。

そこでこの違いを分かりやすく示している例を見つけた。これらを比べることで、欧米と日本における発言のタイミングの違いを具体的にイメージでき、習得の為の手助けになると思う。

まずは欧米の例から:


11:30~、13:10~、15:50~などを見ると分かるのだが、基本的にほとんどの会話がみな前の人が話し終わる前に話し始めている。場合によっては二人が平気で同時に違うことを話していたり、話している人がちょっとでも間を空けると他の人が話し始める。誰かが名指しで質問されていても他の人が話す。

会話が途切れないどころか、色々な発言が重なり合っていて、それでもなぜか会話が進んでいるし、みな言いたいことを伝えられている。ここが実は大事で、この中にもルールがあり、そのルールの中で自分の意見をみなちゃんと発言しているのである。

これが欧米における雑談やヒートアップしたミーティングのイメージで、話のうまい人、自己主張の強い人の集る会議や雑談は多くの場合がこのペースで進む。このなかに日本人が放り込まれると一切発言できないという状況は想像できると思う。

さらにもっと極端な例は:

http://www.youtube.com/watch?v=wuDaI2aYP0U (特に1:00〜あたり)

お互いが似たような役、立場で、共に発言したがるとこんな感じになる。相手が話していようとおかまい無しで話し始める。これはどちらかというと極端な例ではあるが、こんな感じの会話や会議は現実でもよくあるし、特にバーなどでの雑談はほぼこのペースで進む。

もちろん全ての会議やインタビューがこのように進む訳ではなく、例えば司会者が流れをコントロールしていたり、経験豊富な俳優と新人、監督と俳優といった力関係がある場合など、もしくはそれほど自己主張の強くない人が集った場合などはもう少しお互いの発言を意識した流れもあるが、上の様な例は生活していてかなり多く出くわす。

それでは日本の場合はどうであろうか。Youtubeで「舞台挨拶」と調べるとこんな感じである:


いろいろな例があるが、基本的には他の人が話しているときはマイクを下げている。回答者を指定していない場合も、人が話しているときは終わるまで聞くという暗黙のルールが成立している。発言が重なる場合もあるが、そのときは相手の発言を尊重しながら話している。

さらにフリートークでもこんな感じで、誰かが話している間に反応はしても、人の話を無視して自分の話をはじめることはほとんどない。

もちろんアメリカのQ&Aと日本の舞台挨拶では少々設定が違うし、欧米でももっと和んだQ&Aもあるし、日本ももっとフリーな感じなトークもある。ただやはり基本的に発言者を尊重する、周りの人に気を配る、和を保つという日本の文化に対し、自分が発言してなんぼという欧米文化との違いはある。

一つ言えることは、欧米で仕事、生活しているとHunger Gamesの例のような発言形式の場には間違いなく出くわす。そしてその場合選択肢としては、こういう場に参加しないか、自分は発言をしないか、こういう場合にも対応できるようになるかである。

そして仕事の上ではミーティングなど避けられない場合もあり、会議においては仮にこういう自己主張の強い人の集った場でもきちんと会議に貢献しなくてはならない。また、海外で生活していて雑談にもっとスムーズに参加できたらと思ったことがある人はいるはずである。

もちろん欧米人になる、欧米かぶれになるのがいいのではなく、日本の文化で育った人は、こういう場で苦労するということを意識しておいた方がよい。そしてそういう場で発言を求められる人や、英語における雑談がうまくなりたい人はやはりそれを習得する必要があるだろう。

最後に、タイミングをつかんだとしてもこのブログで書いているArticulationアドリブに長けていないと、上の例からも分かるようにここの文化では周りのひとは平気で自分の発言をねじ込んでくる。

また、自分の経験上、会話に割り込んでくる場合は、その人は悪意を持っている訳ではなく、さらには意図的にすらやっていない。単純に雑談やヒートアップしたディスカッションの場では、自分の主張をもたもたしているとみな無意識的に自分の話を始めるのがここの文化である。なのでこの発言のタイミングを覚えるのと同時に、説得力のあるArticulatedな話術を身につけるのも大事である。



2012年4月4日水曜日

Articulation上達法 〜即効性編

つい先日、ポーランド人の友達と車の移動中に英会話の話しをしていたのだが、どうやら彼から言わせると自分の英語はArticulatedなのらしい。とまあナマリばりばりの友達から褒められた事を自慢しつつ(笑)、何度も書いている様に自分はこのArticulationにいろいろ苦労してきており、まだまだ満足のいく会話力には達していない。そんな中、自分もそれなりに色々試行錯誤してArticulation力をあげる試みをしているんだと説明すると、お前はどうやってArticulation力をあげたのかと問われた。

こんなことをガイジンに聞かれたのは初めてなので、考えてみた中、このブログに書いているようなことをいくつか説明してみた。友達はうんうんとうなずいてはいるのだが、何となく満足そうな反応をしていない。。。このブログに書いている様にArticulationが一瞬に上達するような魔法は無いと思うのだが、こいつはさてや魔法の薬をもとめているのでは!?と思い、さらに知恵を絞ってみる。そんななか、自分が今でも実戦している唯一即効性のある方法を一つ思い出した。それを説明してみると友達は満足げにうんうん試してみると言っている。(コノヤロウ!)

お陰で忘れていたネタが一つ増えたので、即効性のある(はず)Articulation上達法を紹介してみたい。

少々脱線するが、以前よりもマシにはなってきているはずなのだが、自分がArticulationにおいてずっと苦労しているのが話すスピードである。ゆっくり話すことがArticulationにプラスなことは重々承知なのだが、これを変えるのはかなり難しい。自分の経験的には、ゆっくり話す為にはただゆっくり話すだけではダメなのである。ちんぷんかんぷんに聞こえるかも知れないが、要は癖で早口であること以外に、自分は説明がへたくそだから伝えたい事を伝える為には量を話さなくてはならないという問題が別にある事に気づく。

ゆっくり話す努力をする => 説明がへたくそなため量を話さざるを得ない =>「あいつ話なげー」と言われない為には早口で話さざるを得ない、という負のスパイラルに自分は陥っていた。

逆に言うとArticulationを向上させる為にはゆっくり話す必要があるのだが、ゆっくり話す為には説明を短く簡潔にできなくてはいけない。つまり長期的には「Articulation skill」の重要性 --- Part.3などで書いてあるような本質的なArticulationを時間をかけて向上させるしかなく、それが上達すると同時にゆっくり話す事もより容易になっていく。

そして、この友達に説明したのは、この同時進行で向上させなくてはいけないArticulationと、ゆっくりしゃべるという事の、手助けになる技である。やる事としては3つで、

1. 自分の話しているスピードを意識する様にし、「今は早すぎるな」と自分で気づく様になる

2. 早すぎるなと気づいた瞬間、会話を一瞬止める。おそらく感覚としては0.5秒ぐらいの長さだろうか。これが長すぎると会話につまずいているような印象になってしまい、話の下手な人の不自然な間になってしまう。しかしやってみると驚くのだが、これがちょうどいい間でできるとまったく不自然ではなく、言葉を丁寧に選んでいるといった感じのしゃべり方になる。

3. ちなみに(2)のような会話に間を入れる話し方が良いことはよく一般的に言われていることで、自分的には(2)よりももっと大事なのはこの(3)なのだが、この間を利用してまず会話のスピードをリセットし(意図的に遅くする)、さらに物量で説明しようと早口になっていた頭を冷まし、うまい説明の仕方にもっと集中するのである。

早くしゃべる癖のついている人には、通常会話中にそのスピードを遅くするのは難しいのだが、ほんの一瞬でも間を自分で作ると、かなり簡単に会話のスピードを再調整しゆっくり続きを話し始める事ができる。そして一息つき、再度ゆっくり話し始めているので、より簡潔な説明の仕方に集中し直せるのである。

感覚としては、「あ、俺早口になっている」=>「会話を0.5秒止める」=> 「スピードをリセットし、ゆっくりまた続きを話し始める」=>「止めたついでに簡潔な説明をすることに集中し直す」

自分は現在はおそらく短い文章を話すのに2、3回はこの息継ぎを入れている(つまりそれくらいの頻度で早口になってしまっていることに気づく)。自分の様に早口でArticulation上達を試みている人は、この技を使うとずいぶんと即座にArticulationの質に差が出るので試してみることをおすすめする。

2012年1月3日火曜日

Articulation上達法

「Articulation Skill」の重要性 --- Part.1
「Articulation Skill」の重要性 --- Part.2
「Articulation Skill」の重要性 --- Part.3


実践的な英会話、ミーティング、ディベートの場において、Articulationが必要不可欠であることはこのブログの色々なところで書いているテーマである。

ところがこのArticulationいろいろとやっかいで、そもそも自分の様にその必要性に気づくことさえも通常は時間がかかると思う。ゆえにミーティングなどにおいて責任がでてきて、その重要性に気づいた時点でそのスキルが備わっていないといけない為、既に遅かったりする。

次の問題は、仮に英語を日常的に使っていたとしても、意識していないと何年経ってもArticulationは自然に上達はしない点である。これは英語がネイティブの人でもうまい下手が大きく分かれることを考えると納得がいく。

そして、その重要性に気づいたとしても、このArticulationのレベルを計る方法や、それの上達法などが自分の知る限りではあまり方法論がない点であると思う。

少し話が飛ぶが、Articulationの上達に色々苦労してもう数年が経つ。そして、Articulationのスキルを意識し始めたことは多少影響はあるはずだが、なにか特に良い上達方法を思いついたわけでもないなか、ここ最近なぜか自分のArticulationが急激に上達している事に気づいた。ミーティング中に自分の意見が良く通るようになり、英語が母国語のリーダー達が聞き取れなかった、ニュアンスの難しい意見を拾えているといった場合が出て来たのである。

この上達のきっかけが、最近まで行っていたカナダへの出張によるものである事に気づいた。本社を離れて仕事をすると、仕事の形態で一つ大きく変わる点がある。それは本社とコミュニケーションをとる為に、相当数の電話会議をこなさなくてはいけない点である。自分はカナダの出張7ヶ月ほどの間、ほぼ毎日最低2、3回はロサンゼルスのスタジオと電話会議をしていた。

電話会議でぴんと来ない場合は、これは、デスク等に置いてある普通の固定電話機をグループで囲み、その一台の電話を受話器を取らずにスピーカーホンにして、電話の向こうにいる同様のグループと英語で遠隔会議をすることである。大事な会議であれば当然ミーティング室のスクリーン付きの音質の良いビデオ会議システムを使うのだが、ちょっとしたミーティングであれば手っ取り早いので通常の電話機を使う。

この電話会議ではどんなことが起こるかというと、まずミーティング専用の機器ではないため音質があまり良くない。その上、ビデオ会議ではないので相手の顔が見えず、お互いの表情やハンドジェスチャーといったコミュニケーション手段が使えない。

また複数対複数の電話ミーティングでは、相手の発言が誰によるものかといった事すら判断できない上に、イギリス発音、フランス発音、インド発音、ドイツ発音、と様々なアクセントの人がまぜこぜで話しをしている場合もある。そして、VFX業界のミーティングは、会議の内容は多くの場合が映像を言葉で説明する表現の難しいものである。

言うまでもなく、とにかく初めの数ヶ月はボロボロだった。相手の言っている事はうまく聞き取れず、自分の言いたいことがうまく伝わらず発言を繰り返す事が多々あった。さらにはリーダー職をやっていると、その会話の全員の分の会話を拾う事が自分の責任でもある。その会議で語られていることを全て自分が把握し、だれか自分のチームの人が聞き取れなかったらあとで説明してあげなくてはならない。また、うまく言いたい事が伝えられないメンバーがいたらそれをフォロー、確認するのも自分である。

これらすべてが固定電話機の小さいスピーカー越しに、相手の顔すら見えず複数の人の音声がまざって行なわれるのである。

こんなことできるか!

と正直心の中で思っていた。

このような条件下の電話ミーティングにおいては、100%自分の話している音声だけでコミュニケーションをきちんととらなくてはいけない為、通常の会議よりかなりArticulationスキルが必要なわけである。一回で言いたい事が伝わらなかった場合の言い直しの気まずさも、相手の顔が見えないため倍増する。言葉におけるコミュニケーションのエラーマージンがほとんど無いと表現してもよいかもしれない。

しかし、もちろんまだまだ電話会議を満足いくまでにできるわけではないが、それでも7ヶ月間もそれを毎日こなし、それが会議の基準となっていると、死活問題のため嫌でもArticulationのスキルが向上するみたいである(笑)。

そして、その形態の会議に慣れた頃には、参加者が目の前にいる通常の会議が、かなり簡単に感じる様になると言うわけである。電話会議に比べるとビデオ会議すら簡単に感じる様になる。

つまり、自分は運良くこのトレーニングを7ヶ月ほど集中してやることができたが、意識的にArticulationの向上の為に取り入れる事もできると思う。

たとえば学生友達や仕事仲間数人で、スピーカーホンにした固定電話を囲み、2チームで電話越しに同じyoutubeか何かの映像を流しながらその内容をディスカッションすれば、Articulation向上のための良い練習になると思う。

また職場で英語における電話ミーティングに参加する機会のある人は、それを利用するのもオススメである。最近では自分はどんな電話ミーティングでも、仮に自分が責任者で無い場合もみんなの全ての会話を100%聞き取る努力をしている。これはタダでできるかなり効率的なトレーニングである。

そして、自分のArticulationのスキルレベルを知りたい場合は、上のようなスピーカーホン越しのyoutubeの映像ディベートを、リアルタイムで友達としてみると、Articulationスキルの有無がよくわかるはずである。


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2011年10月4日火曜日

熱の入った外国の会議で発言していくには 〜後編

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「熱の入った外国の会議で発言していくには 〜前編」に戻る


「外国での英語における、色々な国の人が集まっている発言が盛んな会議において、日本人がしっかりと発言をし、会議に貢献し、必要においては会議を円滑にリードする」

一行で書く事ができるが、これがなかなか我々日本人にはハードルが高いのは、正に自分の実体験である。これは自分の仕事においてでも、どんなビジネスの交渉においてでも、多種の国籍の人が協力をして、なにかを成し遂げようとする場においては、日本人が直面し、苦労する場面であると思う。今以上にこれからの時代、どんどんとこのような状況が増え、きっちりとディベートできなくてはならなくなってくると思う。

熱の入った外国の会議で発言していくには 〜前編のエントリーを書いてからずいぶんと経ったが、最近ようやく発言が盛んなシビアなミーティングで思う様に発言ができるようになってきた。ここ数年でさらに気づいた事を書いてみたい。

海外でのミーティングに英語で参加すると、外国人に比べ我々日本人がなかなか思う様に発言できないということがよくある。(語学学校に通っている学生の方は、ディベートのクラスなどで似たような経験をしたことがあるかもしれない。自分が高校生の頃、英語の語学学校に一時期通っていたときに、ディベートのクラスの面子はたしか、フランス、ロシア、中国、日本といった具合で、当然みな同じクラスで英語を学んでいる人々なので英会話の経験はみな似た感じのはずなのに、自分を含め日本人があまり発言できていなかったことを鮮明に覚えている)。特に組織のリーダー達が集まるミーティングでは、みな発言の仕方がさらにうまいため、余計に発言が難しくなる。英語の会議に参加して、仮に日常会話ができる人でも、なかなか会議のディベートに参加できないという経験をした事がある人は多いのではないだろうか?

大事なミーティングで積極的に発言してくる外国人に押されずに、きちんと英語で自分の考えを発言し、ディベートできることは多くのビジネスマンやリーダーにとって大事なことである。もちろん英会話がきちんとできる事、いろいろなところで書いているArticulationがうまい事などが欠かせない。しかし、それだけでは満足に発言できないのは自分も経験済みである。

この発言しにくい理由は国際環境での会議はどんな感じか 〜状況説明国際環境の会議でなぜ発言できないか 〜現状分析に書いたので、今回はそこから実際にどうやったら発言ができるようになるかをさらに考えてみたい。

前回のエントリーでは、ラジオやテレビ番組のトークのディスカッションを聞きながら、こっちの文化での発言のタイミングを覚えるやり方を書いた。これはもちろん有効であるし、自分も取り入れていたのだが、もう少し効果的な方法を思いついたので紹介する。できればラジオとテレビの方法と併用するのが良いだろう。

ミーティングに参加したら、こんなことをしてみるのである。

会議中にだれかが発言をしているとする。そこで、次の人が誰か発言すると仮定したときに、その発言はいつ起きるかを想像してみるのである。いまの発言者の話の真ん中ぐらいのときに、「この辺で誰か発言するかな?」と考えてみる。もちろん、これはタイミングが早すぎるので、当然だれも発言しない。話が少しずつ収束して来ているあたりで、「ここか?」と想像する。おそらくここでも誰も発言しないだろう。つまりここでも少々早すぎる。そして、そうこうしているうちに誰かが次の発言を始めてしまう。要はこの時点でタイミングをミスったわけである。

やる事としてはこれだけである。実際のミーティングに参加した際に、現在行なわれている発言に対して、次の発言者のタイミングを上の様に予測してみるのである。ラジオやテレビでやるのと似ているが、実際に目の前で行なわれている、自分がいずれ発言を思う様にしたい場でこれをやると、より実践的で効果的である。そして、実際にまだ発言をするわけではないので、試みるためのハードルは低い。

この欧米社会でのミーティングにおける発言のタイミングを、日本の文化で育っている我々は探さなくてはいけないという事を、まず意識する事が大事であると思う。探す事を頭にさえ入れれば、聴講者としてでもミーティングに参加し、上のことを続ければ、この外国人のミーティングにおける発言のタイミングは見つかる様になる。

目標は、「ここだろう」と想像したタイミングで実際に次の人が発言をすることである。そして、このタイミングが意識して見つかる様になってきたら、次はそれを体に覚えさせる事である。意識せずとも、次の発言者の話し始めのタイミングが感覚で分かる様になるのが最終目標である。

実際に、続けていればそのうち感覚的に「あ、ここで次の発言はくるな」ということがかなり正確に分かる様になる。面白い事に、この外国人の発言のタイミングは想像以上にブレが無い。実はここが大事で、大体このあたりであろう、ではなく、「ここだ」というタイミングがきちんとあるのである。わかってくると、「あ、いまドンピシャのタイミングあそこだったな。あのタイミングならスムーズに発言できたな。でもだれも発言しなかったな。」といったことが分かる様になる。

外国人のリーダー達は、みなこれを既に感覚的に体得していると思った方が良い。これは欧米文化でのコミュニケーションの経験の差であろう。特に外国で日本人がリーダー職を目指す場合は、このミーティングの発言のタイミングを自然と読める様になることはかなり重要だと思う。

そして、頑張ってこのタイミングが分かる様になれば、色々なことができる様になる。

まず、通常の発言は、感覚的にこのタイミングが分かる様になればなにも難しい事は無い。タイミングさえ正確に読めていれば、普通に発言すればよい。

次に、このタイミングでも誰かと発言がかち合う事がある。ミーティングのヒートアップ具合と参加者の面子にもよるが、このタイミングでもほぼ100%だれかと発言がかぶるミーティングも結構ある。逆に言うと、このタイミングに慣れていない人がこの種のミーティングに参加すると、全く発言ができないのは想像できると思う。

このような発言が盛んなミーティングにおいては、タイミングさえきっちり読める様になっていれば、発言をするためには通常よりも少し声を大きくし、ほんの一瞬("just a hair"という)だけこのドンピシャのタイミングより早く発言をし、通常よりも自信ありげに、あたかも同じタイミングで誰かが発言しても引き下がりませんよ、といった感じで発言をする。(ただし、このやり方はこのようなシビアなタイミングのミーティングの時のみに限定した方が良い。通常のミーティングでやると、これも失礼になってしまう。)

ただし大事なのは、このほんの一瞬を早めにしすぎない事である。これを早くしすぎると、力強く発言しているので、この場合は前の発言者が発言をやめてくれることもある。これはいわゆる"Talk over someone"といって、発言者のことを無視して自分の話を始めるという行為なので、ここの文化でもやってはいけない。(ちなみにこれをやってくる人は残念ながら結構いる。)この早すぎるタイミングを繰り返すと、ミーティングのマナーのなっていない人になってしまうので気をつける必要がある。タイミングと同じで、声の大きさや強調の仕方も、さじ加減は経験で判断するしかない。行きすぎると失礼な発言者になってしまうので、このバランスは早くつかんだ方が良い。

もう一つ、このようなシビアなミーティングに参加しだしたら、一つ頭に入れておいた方が良い事がある。もし同タイミングで、同じような強さで誰かと発言がかぶった場合、この発言は絶対に譲れない、といった時ではない場合は、"go ahead"(どうぞ)と譲る事もした方が良い。これは、この欧米文化での発言のタイミングを意識しだし、特に発言の盛んなミーティングに多く参加していると、「発言負けしない様にやらなくては」と、慣れていない自分は意気込み過ぎて、上のような失礼な発言者に近づいていたときがあった。この辺の感覚が麻痺してくるのである。あるミーティングで他の参加者がこの"go ahead"と自分に言った時に、「ハッ」と自分がやり過ぎていた事に気がついた。この辺のバランスも経験するしかないと思うが、自分のこのミスは参考になるかもしれない。

また、発言者によっては、話が終わりそうな雰囲気のあと、また話がもっと続く場合もある。(これはタイミングを読む側の問題ではなく、発言者の考えがまとまっていない時などに起こる)。そういうときは、自分が発言を始めていたら、すぐにやめればよいだけである。こういった発言のフライングは、観察してみると良く起きている事がわかる。これはみんながタイミングを読んで発言をしている事の裏付けでもある。

このフライングをした時には、みんなが使うちょっとした技を紹介する。フライングをして、発言を引っ込めた人が、「いまちょっとタイミング読み違えて発言始めちゃったけど、俺が次の発言権予約したぞ」的な雰囲気をかもし出すのである(笑)。たとえば口を半開きにして、人差し指を何かを説明するジェスチャーにしておいて、話しだす予備動作をあからさまに提示する。「フライングしたけど次は俺だから、だれも発言するなよ」といった感じを出すのである。結構多くの人がこれをやっている。これをすると大抵その状況で他の人は発言はしてこない。

しかし逆に、このような少々アグレッシブな発言が必要条件のミーティングもある。

たとえば力強いリーダーたちがいっぱい集まって、そのミーティングに気の知れた会社の上司がいたりして、みんながそのミーティングでの発言において彼に自分をアピールしたいミーティングなど(笑)。この類いのミーティングに行くとまさに発言戦争である。こういったミーティングではみなかなりアグレッシブに発言してくるので(フライングだらけ)、そこでは自分もアグレッシブに発言をせざるを得ないであろう。どれぐらいシビアかと言うと、感覚としては先のフライング後の話しだす予備動作をしている人に対して、さらにそれを平気でみなフライングしてくるぐらいのペースのミーティングである。ちなみに自分は10年ちょいの仕事のなかで、このようなミーティングに出くわしたのは2回だけである。今後増えるのであろうか?ん〜恐ろしい。

または、参加者のなかに失礼な発言者が入っている場合もある。こういったミーティングにできるだけ出くわさない事を願うのだが、実際にこういったのもたまにではあるが存在する。発言すべきでない人が、みんなを"talk over"してミーティングを荒らす場合がある。この場合においても、ミーティングを正しい方向に運ぶために、その人に対してはアグレッシブに発言をせざるを得ない時もある。

これら全てのケースにおいて、なによりも大事なのは、この正確なタイミングをきちんと読める様になる事である。そして、それを体が覚えていることが理想である。なんだか文字で書くといろいろ大変に聞こえるかもしれないが、このタイミングを体が覚えさえすれば、いろいろな対応をするのは比較的簡単である。タイミングの習得には結構時間がかかるので、早い段階から意識する事をおすすめする。

(補足になるが、これらの方法は英語のミーティングに頻繁に参加しないと実行しにくいため、あまりミーティングに参加する機会の無い場合は、ミーティングに参加する機会を増やす必要がある。参考までに自分がやったのは、自分の招かれていないミーティングに参加させてもらうことである。ミーティングのオーガナイザーが知り合いであれば、単純に勉強のために参加させてほしいと聞けば良い。小さな大事なミーティングでなければ聴講者として参加できる物は結構ある。また、大勢の人が参加している誰でも参加して良いミーティングに参加するのも良い。社内向けのプレゼンテーションなどは誰でも参加できるし、大抵は最後にQ&Aセッションがあり、そこでミーティング的な意見の出し合いになる。その気になれば、仕事上ミーティングに参加する機会があまり無い場合も、以外と参加できるミーティングは見つかる。)

日本と欧米における発言のタイミング、形式の違いに進む

2010年6月6日日曜日

「Articulation skill」の重要性 --- Part.3      〜「聞き返してはいけない」、「言い直してはいけない」のルール

「Articulation skill」の重要性 --- Part.1
「Articulation skill」の重要性 --- Part.2


「Articulation skill」の重要性 --- Part.3は、さらにこのスキルの
定義、重要性を掘り下げて考えてみたい。

現在自分の英会話における悩みは、今まで基準にしてきたことが、
自分の必要とするコミュニケーションにおいて、間違っていたことに
気づいたことである。いままでの英語におけるコミュニケーションの
基準は、

「理解できればいい」、「伝わればいい」

であった。

たとえば、誰かと会話をしている時に、ちょっと分からないこと、
聞きそびれたたことがあれば、「ん?それどういう意味?」や、
「それってこういう意味で良いの?」、「もう一度最後の部分
繰り返してくれる?」で、仮に一度目で聞き間違えていたら解決
できる。

相手に何かうまく伝わらなかった時は、言い方を変えたり、相手が
確認のために聞き返したらもう一度きちんと説明すればよいのである。

「分からなかったら聞き返せば良い」
「伝わらなかったら言い直せば良い」

の基準で、いままで日常生活も、仕事も不自由がなかった。それゆえ、
そこから向上が必要なコミュニケーションがあるということにも、
いままで気づかなかったのだと思う。しかし、それでは色々な場面で
コミュニケーション力が足りないということに気づいた。

リーダーの仕事をしだすと、いろいろと会社のミーティングに参加
し始める。そこにいるのは、全員コミュニケーションのエキスパート
達である。そして、その場でディスカッションされる内容は、日本語
でも説明が難解なテーマも多々ある。さらには、ミーティングが重要
になればなるほど、時間に限りのある連中も集まる。

大勢の時間を拘束するミーティングにおいて、やはり会話の流れ
をコミュニケーション力不足のせいで止めるのは当然NGである。
一対一の会話とは少々様子が違ってくる。つまり、

「分からなかったら聞き返せば良い」
「伝わらなかったら言い直せば良い」

の英会話では、こういったミーティングではコミュニケーション力
不足となってしまう。説明が難解な内容を、一発で、簡潔に伝えら
れなくてはいけないのである。

「あいつをミーティングに含めると、面倒くさい」と思われたら
リーダー失格である。これではそのうち会議に呼ばれなくなって
しまうこともあるだろう。

さらには、自分の業界は、映像を言葉で伝えなくてはならないので、
余計大変である(苦笑)。これは正直、第二外国語ではかなり難しい。

現在のもっぱらのテーマは、「理解できればいい」、「伝わればいい」
の英会話から、「説明が難解な内容を、一発で、簡潔に、前準備無し
で伝える」

へ、向上する事である。当たり前のことなのだが、会社のリーダー
達はみなこれができている。これが英語の環境でリーダーに求めら
れるArticulation Skillなのである。

このスキルを意識しだしてからは、友達との会話や、レストランでの
注文など、繰り返しが許される場においても、「伝えたい事を一発で
簡潔に伝える」ことを意識するようにした。

「聞き返してはいけない」
「言い直してはいけない」

のルールを日常会話に入れるのである。そして、これらを練習する
ためには、いかに外国人と日常生活をするのが大事かということも、
書き足しておきたい。

英会話のスキルを向上したい方々には、ぜひ「聞き返してはいけない」
「言い直してはいけない」のルールを試してみてほしい。日常会話が
ある程度できる様になって来たら、早い段階で実践しだすことを
オススメする。自分の様に、長い間このArticulationを意識せず
会話をしてくると、あとでツケが回ってくると思う。

自分ももっと早くに実践していたらなあと、思う。


「Articulation上達法」へ進む

2009年12月22日火曜日

「Articulation skill」の重要性 --- Part.2

「Articulation skill」の重要性 --- Part.1に戻る

Part.2は、なぜこの「Articulation Skill」が、海外で働く
上で重要であると自分が思うかを掘り下げてみたい。

まずはこんな経験を披露してみる。

仕事をする上で、過去の仕事の経験等から、自分が認めて
もらっている分野がいくつかある。例えばその分野が必要な
新しいプロジェクトが入れば、自分が相談を受けるといった
分野である。

そんななか、その分野が必要なプロジェクトに参加していた
際に、どのミーティングに参加しても自分の意見が無視される
といった経験をした。

このプロジェクトのセッティングとしては、自分の他に、同僚の
Aという存在があった。

この項目は、書き方を間違えるとAに対する愚痴に聞こえてしまう
可能性があるのだが、状況分析の為の例ととらえてほしい。

その仕事の中でのミーティングにおける会話はこんな感じである。

上司: 「で、〜についてはどう思う?どういった手法が
ベストであろうか?」

A: 「〜の方法や、〜の方法がある。」

上司: 「うん、そうか!確かにその通りだ。それは良いアイディアだ。」

自分: 「〜の方法や、〜の方法もある。こういった方法もうまくいった。」

上司: 「...」

上司: 「それでA、お前の手法についてだが、〜、〜。」


このプロジェクトにおいては、このような感じのミーティングが
自分にとって数多くあった。そして、議題は自分の過去の経験や
プロジェクトにおける実績のある分野にもかかわらずである。

ひどい場合、それでも食いついて意見をしていくと、仮に正しい
有用な意見を言っていたとしても、自分が煙たく扱われる場合さえ
ある。実際に、こういった場面に出っくわすとかなりきついし、
こたえる。いままでの自分の経験はどうなったのだ?とも思いたく
もなる。

もう分かるかもしれないが、このAと自分では、Articulation Skill
にかなり差があったのである。Aは自分の同僚の中で、このスキルが
抜群に優れていると思う。

当たり前のことかもしれないが、人は「正しい」意見より、
「正しく聞こえる」意見を聞く。人によっては「正しく聞こえる」
意見から「正しい」意見を見分けられる人もいるかもしれないが、
例えば上司がその人の専門ではない知識を部下に求めている場合は、
その見分けは難しく、やはり正しく聞こえる意見を聞くであろう。

さて、ここまでキツい状況は極端な例ではあるが、Articulation Skill
の重要さを自分が実感した良い例である。さらに極端な場合は、
仮にAが間違った意見を言っていたとしても、状況は変わらなかった。
これは正直キツい。「あの人がものを言うと、何を言っても正しく
聞こえる」という人に出会ったことがある人はいるのではないだろうか?

このように、正しいことを言っているはずなのに、議論において
負けることを経験すると、このArticulation Skillの必要性
にいやでも気づく。

自分の場合、一度のミーティングで数回このような場面に出くわ
すと、解決の足しになる経験のある人の意見を聞きたくないのなら
じゃあいいよ(大人げない。。。)、と意見をする気をなくしていた。

(これをおまえはミーティング中にフリーズすると親友や、
マネージャーに怒られる。)

そして、以前はそのArticulation Skillのある人を煙たく思ったり、
なぜ自分の意見を聞いてくれないのか、さらには間違った意見でさえ
正しいように言う方が悪い(これは実際にいかんが。。。)、などと
自分の意見を聞かない人のせいにしていた。

さて、ここで親友に一度ガツンと言われたことがある。ミーティングに
おいて、正しい意見を言い、チームをあるべく方向に導くのはリーダー
としての仕事だろう。もうそういった責任が有る以上は自分一人の
仕事ではないのだから、フリーズは許されないと。

その通りである。しかし正直、同時にその意見は「キツいなあ」とも
思った。自分なりに簡単にあきらめていたわけではないからである。

発言の仕方を色々工夫したり、Aの発言方法を見習ったり、
マネージャーに意見を聞いたり、いろいろ試したのだが、その
プロジェクトはどうしてもミーティングにおいてAの意見に
競り勝てなかった。

これはその人のArticulation Skillが極めて高かったのもあると思うし、
そのプロジェクトのその上のリーダーがそういった性格、能力を評価
し過ぎたというのもあるかもしれない。しかし、理由はどうであれ、
そのプロジェクトにおいては自分はリーダーとして失格である。

さきにも書いたが、このプロジェクトは極めて極端なケースでは
ある。全てのプロジェクト、ミーティングがここまで難易度が
高いわけではないし、ここまで競争が激しいわけでもない。

いまの自分のArticulation Skillでも通常は発言できるのだが、
こういったシビアな状況があるという事を経験できたのは、その
プロジェクトに参加した事による一番の収穫だったかもしれない。

さらには、想像するに、ポジションがより上がればもっとこういう
状況はより増えるであろう。

ちなみに、ポジションがうえであれば、うえであるほど、みんな
このArticulation Skillにかなり長けている。さらにはそこまで
上がった人々は、みな社内政治、自己アピールのスキルにも長け
ている。これからはさらに、こういった人々とミーティングを
重ねていかなくてはならないし、意見が対立した場合、議論に
勝たなくてはならない状況もある。

結局、原因は、自分のArticulation Skillの低さにあったと
思う。英語は日本人にとって第二外国語であるから難しいのは
当然だが、それももう責任が有る以上は言い訳にはならない。

仮にこういったシビアなミーティングにおいても、きちんと
プロジェクトをうまくまわす為に必要な意見を、人々に「聞かせる」
Articulation Skillを覚えなくてはならない。

最後に、いままで10年ほど、自分は英語圏における
コニュミケーション能力や生活能力を上げる為に、私生活を含め
意識的に外国人のみと生活をしてきた。にも関わらず、この
Articulation Skillの重要性に気がついたのは比較的最近である。
上のような悔しい思いをしないと気づかないからかもしれない。

また、日常生活を、何年も英語で外国人とのみしているだけでは、
苦手な人にとっては上の例のようなシビアなミーティングで、
満足いくようなArticulation Skillは身に付かなかった。

つまり、自分の様に苦手な人は、意識的にそれを上達させて
いかないと身につかないと思う。

Part.3は、上達の活路を見出す為に、英語における
Articulation skillとは、具体的にどういうスキルかを、
自分なりの定義で掘り下げてみたい。


「Articulation skill」の重要性 --- Part.3へ

2009年12月3日木曜日

「Articulation skill」の重要性 --- Part.1

いま自分の中で旬な英単語がある。

「Articulate」という単語をご存知だろうか?
自分は、ここ数年まで、接する事のない単語であった。

面白い事に、日本語にはこれに相当する単語が無い。

辞書を引くとこんな感じである。

* 英語:

Expressing oneself easily in clear and effective language
(http://www.thefreedictionary.com/articulating)


* 日本語:

〈考え・感情などを〉明瞭、効果的に表現する.
(http://ejje.weblio.jp/content/articulate)


* 自分なりの、今の生活環境にあった定義はこんな感じであると思う:

「自分のその場で思い浮かぶ考えを、瞬時に、簡潔に、誤解無く、説得力をもって、表現する」

である。

この「Articulation skill」、こっちの環境で仕事を
経験すればするほど、重要になってくる。特にこのブログ
のテーマの一つでもある、国際環境におけるリーダーシップ
においては、無いと致命傷とも言えると思う。

このことに気づくのが自分はちょっと遅かった。もっと
はやく気づきたかった。この項目を書く事により、いつか
どこかで誰かが、自分と同じことを目指した場合、自分より
早いタイミングで気づいてくれると、うれしい。

英語におけるArticulation skill、最近マネージャー
に頻繁に言われる、リーダーを目指す上で、自分が不得意で、
磨くべくスキルである。

もちろん、英語においてのコミュニケーションの時のみ
の話ではない。ただ、その重要性が、ここのカルチャーでは
さらに増すと思う。

「オバマ大統領の演説を見れば誰でもそれが重要な
ことぐらいわかるだろう?」

「そんな事はよく一般的に言われていることではないか?」

と突っ込まれそうだが、思うにこの話はもっと奥が深い。

このArticulationの話、もう1ヶ月ほど書いているのだが
いまいち表現したい事がまとまらない(文章におけるArticulate
ができていない?(笑))。書けば書くほど、書きたい事が増える。
なので細かくパートにわけ、沢山書いて行こうと思う。

Part.1は、Articulationの定義、および問題提起に
とどめておく。

Part.2は、自分の経験から、具体例を通して、なぜこれほど
に重要と感じるかを書きたいと思う。

「Articulation skill」の重要性 --- Part.2へ

2009年11月5日木曜日

熱の入った外国の会議で発言していくには 〜前編

国際環境での会議はどんな感じか 〜状況説明」に戻る
国際環境の会議でなぜ発言できないか 〜現状分析」に戻る



もし自分が仮にビジネス向けの英会話スクールの
カリキュラムを組むとしたら、こんなクラスを一つ
設けると思う。

「会話の流れを意識し発言の終わりのタイミングを読む」

クラスである。

このクラスの授業では、誰かがなにか英語で物を話して
いるときに、その話している内容の詳細に注意を払うの
ではなく、その話がどのタイミングで終わりそうかを、
感覚的に予測する練習だけを繰り返しするのである。

このクラスの必要性を考える為に、

「国際環境での会議はどんな感じか 〜状況説明」
「国際環境の会議でなぜ発言できないか 〜現状分析」

を参照していただきたいのだが、いろいろな国の人の
まざる仕事場で、論議のヒートアップした会議に
参加すると、仮に自分の精通した議題のミーティングで、
英会話が得意であっても、なかなか話に参加ができない
という現象が起こる。

上の読み物に書いた通り、自分はそれが日本の
会議における発言形態と、個人の主張の強い環境に
おける会議の発言形態が異なることによると思う。

この個人の意見の強いカルチャーにおいて、複数の
人が熱の入った論議をしている様子を観察すると、
みな、とある同じタイミングで発言を始めている事に
気づく。

それは、前の人の話がまさに終わりそうというタイミング
で、次の人が自分の発言を始めているのである。これがみな
このビミョーなタイミングを、意識的か無意識か、きちんと
押さえているのである。

このタイミングがもう少し早いと、誰かの話の真っ最中に
自分が話しだすので、さすがにそれは失礼である。逆に
それがもう少し遅いと、誰か他の人がそのタイミングで
次の意見をもう言い出しているのである。

つまり、前の人が何か意見を言い終わってから自分が
話そうとすると、なかなか自分の話す機会は回ってこない
のである。

思うに我々にとって英語など母国語ではない言語での
コミュニケーションにおいては、話の内容を理解することには
通常集中するが、流れや終わりのタイミングまで意識
することは自然とはしていない事が多い。(自分だけ?)

それに気づいてからは、こんな試みを取り入れるようにした。
会社への通勤時間や、どこか目的地への車での移動時間など、
ラジオ番組のパーソナリティがゲストとなにかディスカッション
をしているものを聞く(ゲストの数が多ければ多いほど良い)。

そして、とにかくまずは話の内容ではなく、流れを聞き取る
訓練をするのである。このひとは今何の話をしていて、どの辺
で話の落ちが来そうか、や、いまは話の状況説明をしているから、
それが終わったらなにか自分の意見を言うだろうな、そして
その後がこの話の終わりであろう、といったことに集中をしてみた。

話の内容ではなく、流れに意識を移すと、以外とその話の終わりが
どの辺で来そうかといったことを予測するのはそんなに難しい
事ではなくなる。

話の流れを意識する事に慣れて来たら、これを人前でやることは
オススメはしないが(笑)、つぎはラジオ内で話している人々の会話に
参加をしてみる。誰かが話をしていると、その人の発言の
終わりを、流れを意識しながら待ち、その終わりのタイミングを
予測してその話に対してなにか意見を言ってみる。そのタイミング
が他のゲストと合えば成功である。

そして、こういった事を移動時間にやっていると、無意識的に人の
話の終わりのタイミングを想像できる様になってくる。幸運なことに、
意識さえすればこれに慣れる事は結構簡単である。

ラジオの他に、自分がよく使っていたのは、トークショーなど
テレビにおける、複数のコメディアンが熱い議論を交わしている
番組である。コメディアン各々が、テレビで自分が一番面白い事を
言わなくてはならない様子は、こっちの熱の入ったミーティングに
似ているのである。その発言のタイミングに、自分も参加できる
ようになれば、現実のミーティングにおいて、自分も発言の
タイミングがつかめる様になるのである。

参考までに、"Chelsea Lately"というコメディーのトークショー
があるのだが、そのなかの、コメディアンが数人でテーブルを囲み
冗談を言い合っているところなどが参考になる。

ちなみに、このタイミングの感覚を覚えると、日常生活における
友達との雑談も自然とうまくなる。議論の激しいミーティングほど
シビアではないが、数人の友達とわいわいとどうでもよい話をして
いるときに、会話に参加しやすくなるのである。英語における会議や
友達との会話に参加しにくい思いをした事のある場合は、考えてみると
面白い。

次回は、この発言のタイミングを読める様になってから、
外国人の会議を観察しているとさらに見えてくる、細かい
テクニックを紹介したい。


「熱の入った外国の会議で発言していくには 〜後編」へ進む

2009年2月16日月曜日

国際環境の会議でなぜ発言できないか 〜現状分析

「国際環境での会議はどんな感じか 〜状況説明」に戻る

前の「国際環境での会議はどんな感じか 〜状況説明」で
書いた様に、仮に英語のしゃべれる人でも、外国における
外国人の多くまざる会議で、なかなか発言ができないという
のは、経験の有る方も多いかもしれない。

これは、日本における会議の発言形態と、外国のカルチャー下
での発言形態に大きな違いがあるからであると思う。

日本人同士の会議や談義においては、以下のような基本ルール、
もしくはその中のいくつかが、暗黙の了解であると思う。

* 人の発言を尊重する
* 次の発言は、前の人の発言が終わってからする
* 誰かの発言が終わったら、自分が次に発言してよさ
  そうか伺う
* 誰かと同時に発言をしてしまったら、「どうぞどうぞ」と
  相手に勧める
* 会議の種類によっては挙手をし、許可が出るのをまって
  から発言する
* 議題に精通する人がそのミーティングに参加している場合、
  その人の知識、経験は尊重され、発言権等に敬意を払う

つまり、我々のカルチャーにおいては、複数のひとが何か
議論をする時は、自分の前の発言者が言い終わるのを確認した
うえで、次の人が発言をする、というのが前提である。
われわれは無意識でそれを行ない、習慣になっている。
そして、それを守らないと、少々「自分勝手」、「礼儀の
なっていない」ひと、ととられてしまうかもしれない。

また、そのミーティングでベストの結論、方法を導く為に、
専門知識や議題に関して経験のある人が参加している場合は、
その人の意見や貢献を皆が期待し、尊重する。

では海外における外国人の発言形態はどうか?

もちろんミーティングにもよるが、上のようなルールが
結構適用されていないことがある。そして、日本の習慣で
こっちの会議に臨むと、発言のタイミングがつかめないと
いうことがおこる。

また、みな個人主義で、ここは自己主張の強い社会のため、
ミーティングにおいては自分の意見を積極的に発言していく。

これ自体は悪い事ではないのだが、ときには仮にミーティング
の議題に精通する人が他に居ようが、その議題について自分の
意見、知識(極端なケースは仮にその知識が間違っていてもかま
わず)、そして自分のミーティングにおける存在および貢献度を
アピールしようとするのである。結果それがしゃべるべく適任の
人の時間をとることになっても。。。

つまり、ベストなミーティングを行なう為に誰が意見するのに
適任であるかといった配慮よりは、いかに「自分」がミーティング
で一番発言、および貢献できるかという点の方に重点を置く人が
結構いるのである。これは自分の思うに、自己主張の強い社会の
マイナスな面の一つであると思う。

さらには、思うに、日本人がつまづく大きな理由としては、
こっちの会議では、誰かの発言の次に自分が発言をする
タイミングが、少々日本とは違うところであると思う。特に
熱の入ったミーティングにおいては、その前の人の発言が
完全に終わるほんの少し前に、次の自分の発言を始めると
いうところである。

つまり、現在発言している人が何かを言い終わって、
それを確認してから自分が何かを発言しようとすると、
そのタイミングでは自分の発言の機会があまり回って
こないのである。。。

もちろんペースの遅いミーティングや、たまたま誰も
次に発言しようとしなかった時は、このタイミングでも
発言の機会はくる。しかし、大事なミーティングや、
自己主張の強いリーダー達が集まるミーティングなどでは、
通常みんなの発言が盛んなため、このタイミングが来る事
は滅多に無い。

しかし、みんな人の発言を尊重せず好き勝手話し
ているわけでもない。日本とはちょっと違った基準の
ルールがある。なので、じゃあ俺も周りを気にせずがんがん
発言していけば良いのでは?というほど単純でもない。

つまり、大事なミーティングできちんと参加者として責任を
持ち、発言をしていくためには、こっちのミーティングの
発言形態に慣れるしかない。我々の感覚でこっちのミーティ
ングに臨むと、仮に自分がその会議の判断にとって大事な
経験や知識を持っていても、なかなかそれが考慮されない
という事が起こる。英会話がぺらぺらでも、この問題には
全く関係ない。

一つ前の読み物でも書いたが、正直「自分の意見が求め
られないのなら別にいいか」と思いたい時もある。しかし、
チームを指揮しだすと、自分がその会議で有意義な発言をし、
計画を正しい方向に持っていくことはむしろ自分の責任でも
ある。話題に参加できなかったではすまされないのである。

もちろんもっと参加者の経験等を考慮したミーティングも
あるが、責任の有る以上はミーティングの形式の善し悪しに
左右されず発言できなくてはならないし、自分の経験上、
上のようなミーティングスタイルの方が数が多い。

こっちのミーティングできちんと発言していくには、
どうすれば良いか? 次は、もっと具体的に、自分の
とった対応策を紹介したい。


「熱の入った外国の会議で発言していくには 〜前編」に進む

2009年1月14日水曜日

国際環境での会議はどんな感じか 〜状況説明

自分のいままで働いて来た環境は、様々なカルチャーを
背景にもつ人々が集まる場所であることが多い。働いている人の
国籍は数えきれないほどであり、昼食にいくとそのテーブルの
大半が外国人(この場合はアメリカなのでアメリカ人以外)である
ことが普通である。「おお、今日はアメリカ人が二人もいる!」
といった冗談をよく耳にするのである。

このような環境で一つ会議を行なうと、参加者はこれまた様々な
国籍の人たちがいる事になる。このような会議に自分が初めて
参加した時は、かなりのカルチャーショックを受たのである。

その時の経験を正確に伝える為に、このような状況設定にしてみる。

仮にそのミーティングには10人の参加者がいるとする。国籍は
まったくばらばらである。この10人の中で、自分の得意分野は
「A」とし、残りの9人はそれぞれまた違った得意分野がある
とする。つまりこのミーティングの構成では、「A」の分野が得意
なのは自分のみである。そして、参加者全員は自分の分野が
「A」であることを知っているとする。

今日の議題は「A」、そしてそのときの自分の英会話は、日常会話に
はあまり苦労しない程度であったとする。

この設定で、30分のミーティングを終えたとき、なにがカルチャー
ショックであったかというと、ミーティングで一言も発言ができな
かったのである!

自分の得意分野の議題の会議で、自分以外は別の分野のひとである
にもかかわらず、なぜ一言も話せないのかとかなり落ち込んだ。
そしてその時期はとくに英会話に苦労していたわけでもない。

そのころの自分の感覚で言うと、あるミーティングの議題に精通して
いるひとがその場におり、それがそのメンバーに周知であれば、
通常は自分の意見が尊重されるというものであった。場合によっては
「〜さんの意見をどうぞ」「〜さんはどう思いますか?」といった
気遣いもあるかもしれない。

しかし実際はその正反対で、自分が一番精通しているはずの議題に
もかかわらず、一言も発言ができずに終わるのである。これは
かなりこたえた。そしてどうしてかが全く理解できなかった。

ここでまず始めに考えたのが、「これは自分が会議の経験が浅いから
であろう」であった。実際、今考えると、それももちろんマイナス要因
としてあったことは確かである。

しかし、こんなケースも考えてほしい。

今まで何度も、日本でグループのリーダーをしていた人が、
海外での会議に参加するとうまく発言ができない様子も自分は
目にしてきた。これはいろいろな国で自分が実際に参加した
会議で目にした光景である。また、通常こういった場所の
会議に参加している人たちは、英会話はきちんとできる
人たちであることを付け加えておく。

そのときにすごく自分には疑問であった。自分の得意分野の話題で、
会話能力もあり、母国ではそういった会議に慣れているはず
なのに、なぜうまく発言ができないのか?

また、これが大きな問題なのも明白であると思う。会議とは
その場に参加しているメンバーで意見を出し合い、ベストの
計画を立てるのが目的である。それなのに、その中で一番意見を
提供するべく自分が、一言も話さず、いろいろと決定されてし
まったわけである。「自分の意見が求められないのなら別に
いいか」と思いたい時も正直有る。

しかし、チームを指揮しだすと、自分がその会議で有意義な
意見をし、計画を正しい方向に持っていくことはむしろ自分の
リーダーとしての責任である。話題に参加できなかったでは
すまされないのである。

あれからずいぶんとミーティングをこなしてきた。
そしてその頃から比べればかなりましになってはきた
ものの、いまだミーティングで自分の最大限の貢献をする
ことは自分の中の大きな課題の一つである。

日々の試行錯誤の中、自分の経験からどうしてこういう
現象が起こるのか、なぜ我々日本人の感覚ではミーティングで
思う様に発言ができないのか。そして、どうすればより
発言できる様になるのか。

次は具体的にもっと話を掘り下げる。

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